- 2023/07/08 掲載
クレディに70億円賠償請求=高リスク説明せず損害―会社経営者
スイス金融大手クレディ・スイスの日本法人に対し、東京都内の会社経営の男性が7日、約70億円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしたことが分かった。破綻した英金融会社グリーンシル・キャピタルに関連した債券で、高いリスクやファンドの実態について十分な説明がないまま購入し、損害を受けたとしている。
男性の代理人弁護士によると、クレディに対するグリーンシル関連の訴訟は国内で初めてとみられる。クレディは説明義務違反を否定しているという。
訴状によると、男性は2019年9月から21年1月にかけて、クレディが発行する債券を複数回にわたり、計80億円以上購入。グリーンシルが組成した売掛債権に投資するファンドの業績に価格が連動し、損失が30%を超えると早期償還される仕組みだった。
このファンドは将来見込まれる債権にも投資するなど極めてリスクの高い商品だったが、そうした説明はなかったとしている。21年3月にグリーンシルが破綻すると、債券の価格算定は停止。男性は元本の全額返還を求めたが、クレディは債権回収作業が続いているとして、2割程度しか応じていないという。
クレディ日本法人は、訴訟について把握していないとしている。
【時事通信社】
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