- 2023/07/11 掲載
英中銀総裁、物価押し下げへ「任務全うする」と改めて約束
物価高騰を巡って政治家や一部エコノミストから早急な対応を迫られているベイリー氏は、英国の物価上昇には英中銀の想定よりも粘着性があると説明。その上で「われわれが任務を全うし、物価上昇率を2%の目標に収めるという使命を達成して、物価安定の環境を提供することが重要だ」と述べた。
ベイリー氏の発言は従来の内容をほぼ踏襲した形で、市場では追加利上げが実施されるとの確信が強まっている。
10日の短期金利先物は、現在5%の政策金利が来年初めには6.25-6.5%と25年ぶりの高水準に切り上がる展開を織り込んだ。
ベイリー氏は、英国の労働市場は予想外に底堅く推移し、景気後退(リセッション)も今のところ回避されていると指摘。「これは多くの面で良いことで、誰も失業率が上がったり、成長が弱まったりする光景を見たくはない」と語りつつ、そうした状況がインフレ圧力の増大にもつながっていると付け加えた。
英中銀が次回政策決定結果を公表するのは8月3日。ベイリー氏はこれに先立ち、英中銀が労働市場とサービス価格のデータを注視していることを明らかにした。
ベイリー氏は「物価と賃金の現在の上昇率は(英中銀の)物価目標と一致していない。直近のデータで(前年比上昇率が)8.7%だった消費者物価は容認できないほど高く、われわれは2%の目標に引き下げていかなければならない」と強調した。
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