- 2023/08/01 掲載
午後3時のドルは142円後半、約3週ぶり高値 日米金融政策の差を意識
ドルは午前の取引中盤で142.80円まで上昇し、その後も円安地合いが続いた。日銀がイールドカーブ・コントロール(YCC)の柔軟化を決めた後もドル高・円安基調となっているが、市場では「昨日、日銀がしっかり国債買い入れオペを入れてきて、引き続き緩和姿勢を示した影響が大きいのではないか」(国内金融機関・為替営業担当)との見方が聞かれた。
さらに、米国の堅調な経済指標を背景に「為替市場全体がドル高になっており、ドル/円相場を押し上げるドライバーになっている」(シティグループ証券のチーフFXストラテジスト・高島修氏)との声もある。ドル指数は一時102.06近辺まで上昇し、約3週間ぶり高水準となっている。
高島氏は、短期的にはドルが140―143円程度のレンジで膠着すると予想する一方で、足元で原油価格が上昇傾向にあることから、「蓋然性の高いシナリオとして米連邦準備理事会(FRB)が引き締めバイアス強めることも考えられ、ドルが上振れる可能性がある」と話した。
他の主要通貨では、豪ドル/円が95円前半でじり安となっている。豪中銀の会合結果が伝わると、豪ドル売りが強まった。会合前は95円後半で推移していた。
オーストラリア準備銀行(中央銀行)は1日、前月に続き政策金利のオフィシャルキャッシュレートを4.10%に据え置いた。市場では据え置き観測が高まっていたが、ロイター調査で36人中20人が利上げを予想するなどエコノミストの間では見方が分かれていた。
市場では「引き締めを続けてきた諸外国の利上げが終わりを迎えつつあるのは確かで、今後はクロス円の円高が強まりそうだ」(前出の国内金融機関・為替営業担当)との見方が出ていた。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 142.77/79 1.0997/01 157.02/06
午前9時現在 142.32/34 1.0995/99 156.49/53
NY午後5時 142.28/31 1.0993/97 156.45/49
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