- 2023/08/31 掲載
独CPI、8月は前年比6.4%に鈍化 コア指数は横ばい
[ベルリン 30日 ロイター] - ドイツ連邦統計庁が30日発表した8月の消費者物価指数(CPI)速報値は、欧州連合(EU)基準(HICP)で前年比6.4%上昇した。伸びは前月の6.5%から鈍化したものの、ロイターがまとめた予想の6.3%は上回った。
ドイツ国内基準での伸びは6.1%。前月の6.2%から鈍化したが、予想6.0%は上回った。
変動が激しい食品とエネルギーなどを除いたコアインフレ率は5.5%と、前月から横ばい。食品価格は9.0%上昇。伸びは引き続き平均を上回った。エネルギー価格は8.3%上昇した。
INGのグローバル・マクロ部門責任者、カーステン・ブルゼスキ氏は「ドイツの総合インフレ率は9月に大きく低下する」と予想。INGはドイツのインフレ率は年末までに3%近辺に低下すると予測している。
コメルツ銀行のシニアエコノミスト、ラルフ・ソルベーン氏は、外部要因によるコスト圧力が低下しているため、インフレ率は向こう数カ月で大きく低下すると予想。ただ、賃金の力強い伸びが引き続きサービス価格の上昇につながる可能性が高いとし、コアインフレ率は欧州中央銀行(ECB)が目標とする2%を大きく上回る公算が大きいとの見方を示した。
欧州連合(EU)統計局は31日にユーロ圏の8月のインフレ率を発表する。ロイターが実施したエコノミスト調査で、伸びは5.1%と、前月の5.3%から鈍化するとの予想が示された。
ECBの次回理事会は9月14日。INGのブルゼスキ氏は「ECBが予想されるデータよりも実際のデータを重視するという現在のスタンスを堅持する限り、9月の理事会で利上げが決定される可能性は高い」としている。
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