- 2023/08/31 掲載
米FRB、経済の減速続けば利上げ終了可能=前ボストン連銀総裁
[30日 ロイター] - 米ボストン地区連銀のローゼングレン前総裁は30日、労働市場と経済成長が現在のような緩やかなペースで減速し続ければ、米連邦準備理事会(FRB)は利上げサイクルを終了させることができると述べた。
2007─21年にボストン地区連銀総裁を務めたローゼングレン氏はロイター・グローバル・マーケッツ・フォーラム(GMF)で「インフレ率が徐々に(FRBが目標とする)2%に向かう道筋が見えている限り、一段の利上げを実施する理由は見当たらない」と語った。
このところの米経済指標では、FRBが物価の目安として注目するコア個人消費支出(PCE)価格指数の第2・四半期の上昇率が3.7%と、第1・四半期の4.9%からは大きく減速。7月の雇用動態調査(JOLTS)では、求人件数が2021年3月以来約2年半ぶりの低水準となった。
ローゼングレン氏は、利上げの完全な影響はまだ現れていないとしながらも、インフレ率の引き下げにFRBの利上げが効果を発揮しているとの考えを示した。
ただ、コアPCEが「4.0%よりも3.0%に近い水準」に低下するまで利下げはあり得ないと指摘。経済指標に明るい兆しが出ているものの、FRBが経済の「ソフトランディング(軟着陸)」に成功したと言うのは時期尚早とも述べた。
次回の連邦公開市場委員会(FOMC)は9月19─20日。CMEグループのフェドウオッチによると、同会合でFRBは金利据え置きを決定するとの見方が大勢だが、11月の会合については、利上げ停止と再利上げで見方が割れている。
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