- 2023/08/31 掲載
森日鉄副社長:生産能力余剰、想定より大きい=早期の拠点再編は否定
日本製鉄の森高弘副社長は時事通信のインタビューに応じ、国内の鉄鋼需要の低迷などを背景に、2023年度の粗鋼生産量の見通しが3500万トンと、生産能力を400万トン下回る水準となることについて、「能力の余剰は想定より大きくなっている」との認識を示した。
日鉄は構造改革により、鉄の主要な生産設備である高炉を19年の15基から24年度末時点で10基まで減らすなど、能力削減を進めている。この結果、年間の粗鋼生産能力は3900万トンまで圧縮される予定だが、国内の鉄鋼需要は低迷が長期化している。
森氏は、中国の景気悪化などを踏まえ、「好転の材料はあまりない」と指摘。現在の需要低迷が「常態化するなら、追加的な(構造改革の)手を打たなければいけない」と述べた。一方で「見極めには時間がかかる。直ちに何か(再編を)行わないといけない規模ではない」と強調した。
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