- 2023/10/10 掲載
午後3時のドルは148円後半、朝安後切り返す 株高で円安
[東京 10日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場終盤の水準から小幅円安の148円後半で取引されている。序盤は中東情勢を警戒するリスクオフの円高が進行したものの、アジア株が軒並み高になると、円が売り戻された。
連休明けのドル/円は上下に振幅した。パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスが7日、イスラエルに大規模な攻撃を行い、イスラエル軍がガザを空爆するなど戦闘が激化したことを受けて、序盤はリスクオフムードが台頭し、円とスイスフランが買われた。
対ドルで円は一時148.16円まで上昇して1週間ぶり高値を更新し、スイスフランも0.90フラン半ばと2週間ぶり高値を付けた。
しかし、午後にかけて日経平均が上げ幅を拡大し、一時800円を超える上昇になると、円は次第に反落。午後3時過ぎには148.91円まで切り返した。週明けに急上昇した原油価格が落ち着いたこともあり「予断を許さない状況ではあるが、現時点で直接的な影響はそれほど大きくない」(外銀アナリスト)との見方が強まったという。
ただ、米ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官が9日、イランがハマスの支援に「ある程度加担していることは間違いない」と発言するなど、今後の情勢は極めて不透明。円安も限られた。
一方、米連邦準備理事会(FRB)幹部が9日、相次ぎハト派的と受け止められる発言を行ったことが、追加利上げ期待の後退を通じて、株高や米金利の低下につながったとの見方もあった。
FRBのジェファーソン副議長は9日、「債券利回りの上昇を通じた金融環境の引き締まりを認識し続け、今後の政策の道筋を見極める際に念頭に置いておく」などと発言した。
ダラス地区連銀のローガン総裁も、金融情勢の引き締まりは急速だが「秩序だった」ものであり、追加利上げの必要性を低下させる可能性があると述べた。
連休明けの米10年債利回りはアジア市場の時間外取引で、一時4.63%付近まで急速に低下した。6日の米市場終盤は4.79%付近だった。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 148.75/148.78 1.0560/1.0562 157.10/157.14
午前9時現在 148.33/148.34 1.0578/1.0579 156.91/156.92
NY午後5時 148.50/148.51 1.0565/1.0569 156.90/156.94
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