- 2023/10/13 掲載
「日本連合」で挽回図る=EV用電池の開発加速―トヨタ
トヨタ自動車は出光興産と提携し、次世代の電気自動車(EV)用バッテリーとして期待される「全固体電池」の開発・量産化を急ぐ。背景にあるのは、EV販売を巡る米テスラや中国・比亜迪(BYD)などの急成長。業界を越えた「日本連合」で挽回を図る考えだ。
「EVは電池だけでは決まらないが、全固体電池の技術は、総合的な商品力につながる」。トヨタの佐藤恒治社長は12日の記者会見で、協業の狙いをこう説明した。
両社の材料技術を融合させ、割れにくい高性能の全固体電池材料の開発にこぎ着けた。量産化できればEVの走行距離が飛躍的に伸びるほか、電池部分の面積も減らせるため、「デザインを含めたトヨタの強みを生かせる」(同社)という。
トヨタは5日、韓国の電池大手LGエナジー・ソリューションからEV用リチウムイオン電池を調達することで合意。EVの世界販売を2026年に年間150万台、30年に350万台に引き上げるため、電池の確保も並行して進めている。
ただ、全固体電池は事故時の安全性や量産技術の確立、生産コストなど課題も多い。佐藤社長は「(国内の)産業を越えた連携が必要だ」と強調。総力を挙げて「追撃体制」を整える必要があると訴えた。
【時事通信社】 〔写真説明〕記者会見するトヨタ自動車の佐藤恒治社長(左)と出光興産の木藤俊一社長=12日午後、東京・丸の内
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