- 2023/10/18 掲載
中国当局が銀行に支援指示、地方政府の債務借り換え=関係筋
関係筋によると、中国人民銀行(中央銀行)は先週、主要な国有金融機関に対し、地方政府のインフラ投資会社である融資平台への融資期間の延長、返済計画の修正、金利の引き下げを命じた。
2024年より前に返済期限を迎える融資は延滞しても不良債権ではなく「正常債権」に分類され、銀行の業績評価には影響しないという。
銀行が債務再編によって大きな損失を被らないよう借り換えの金利は中国国債の金利を下回ってはならず、融資期間は10年を超えてはならないとしている。
中国の指標10年債の利回りは現在約2.7%で、銀行貸出金利の指標となる最優遇貸出金利(ローンプライムレート)は3.45%。
関係筋によると、人民銀は「高リスク」と認定された12地域の債務リスクを優先的に解決する意向で、天津市、貴州省、広西チワン族自治区などが含まれる。今年と来年期限を迎える公開市場債券と非標準債務商品に重点を置くという。
銀行は融資平台に新たに融資を行い、債券の償還や非標準債務の返済を支援するよう求められている。また人民銀は短期的な流動性ストレスを解決するために、融資平台に融資する緊急の枠組みを銀行と共同で設ける。融資平台は2年以内に融資を返済する必要がある。
リスクの高い12の地域では、一部の地方政府は借り換えを受ける代わりに保有する国有企業の株式を銀行に担保として差し入れるか譲渡する。
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