- 2023/10/18 掲載
生成AIで変わる未来=活用製品ずらり―シーテック
アジア最大級のデジタル技術の総合展示会「シーテック2023」が17日開幕し、会場の幕張メッセ(千葉市)には最新の人工知能(AI)を活用した製品やサービスがずらりと並んだ。文章や画像を自動で作成する生成AIの普及で変わる未来の一端が垣間見える。入場無料だが、オンラインで事前登録が必要。20日まで。
NECは、自社開発した国産の生成AIを展示した。顧客のニーズに応じて設計を変更でき、日本語の処理能力が高いのが特長。既に相模原市が行政事務での実用化に向けて導入を決めている。
旅行大手JTB(東京)は、外国人旅行者の質問に生成AIが答える自動会話プログラム「コトツナ
ラモンド」を公開。翻訳システムを開発する「Kotozna(コトツナ)」(同)と連携して提供するチャットボットで、英語、中国語など20言語以上に対応可能。大阪観光局のほか複数の宿泊事業者が導入した。コトツナは「おもてなしの質を落とさずに(観光業の)運営効率化に貢献したい」(担当者)と話す。
音響機器などを手がけるJVCケンウッドは、東京芸術大学の後藤英准教授の研究チームと共同で、AIと人が協力して作曲する取り組みを紹介した。カメラに映る人物の顔を分析し、AIでよみがえったベートーベンが「エリーゼのために」をモチーフに作成するオリジナル曲に、学生や音楽クリエーターが音を重ねて音楽作品を制作する。後藤氏は「人の発想を超えるAIは、創作活動に刺激になる」と期待を寄せている。
福祉機器を開発するベンチャー企業「マリスcreative
design(クリエーティブデザイン)」(東京)は、視覚障害者の歩行を支援するAIカメラを展示。駅のホームや横断歩道などで障害物を即時に判別して通知する仕組み。来年の量産が目標という。
【時事通信社】 〔写真説明〕「シーテック2023」の報道関係者向け先行公開で、NECがデモンストレーションした自社開発の生成AI(人工知能)=16日、千葉市の幕張メッセ 〔写真説明〕観光客の質問に生成AI(人工知能)が答える自動会話プログラム「コトツナ
ラモンド」の画面=17日、千葉市の幕張メッセ 〔写真説明〕カメラ(左手前)で検知した人物の顔を分析して作曲する、人工知能(AI)でよみがえったベートーベン=17日、千葉市の幕張メッセ 〔写真説明〕ベンチャー企業「マリスcreative
design」が開発中の視覚障害者の歩行支援機器。人工知能(AI)カメラが危険を察知すると、白いつえに付けた機器が振動する=17日、千葉市の幕張メッセ
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