- 2023/10/20 掲載
NY市場サマリー(19日)10年債利回り一時5%超え、ドル・株下落
円はやや上向いたものの、終盤の取引で149.85円と、「介入ライン」として警戒される1ドル=150円に近い水準にとどまっている。
主要6通貨に対するドル指数は0.27% 安の106.24。ユーロは0.42%高の1.0581ドル。
パウエルFRB議長はニューヨークのエコノミック・クラブで行った講演で、米経済の力強さと労働市場の引き締まりを踏まえると、FRBの一段の利上げが正当化される可能性があると指摘。同時に、このところの市場主導による国債利回りの上昇が全体的な金融状況を「大幅に」引き締めるのに役立っているとの認識も示した。
<債券> 国債利回りが再び急上昇し、指標となる10年国債利回りが一時5%に達した。5%を超えるのは2007年7月20日以来。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長がこの日の講演で、一段の利上げが正当化される可能性があると述べたことが背景。
パウエル議長は、FRBは一段の利上げの必要性を巡る検証を「慎重に進めている」と表明。一方、「成長が持続的にトレンドを上回っていること、または労働市場の引き締まりがもはや緩和されていないことを示す新たな証拠が出てくれば、インフレを巡る進展がリスクにさらされ、金融政策の一段の引き締めが正当化される可能性がある」とも述べた。
この発言を受けて、10年債利回りは一時16年ぶりの高水準となる5.001%まで上昇した。終盤では8.8ベーシスポイント(bp)上昇の4.989%。週間では約27bp上昇している。
一方、2年債利回りは4bp低下の5.178%となった。
<株式> 続落。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が金融政策に関する講演で、一段の利上げが正当化される可能性を示唆したことを受け、米10年債利回りが急伸した。
電気自動車(EV)大手テスラが急落し、相場を圧迫した。前日に発表した四半期決算で利益などが市場予想に届かなかった。
金利動向に敏感な不動産セクターは2.4%下落した。
予想変動率を示すVIX指数は3月以来の高水準となった。
個別銘柄では、ネットフリックスが16.1%上昇した。前日には第3・四半期の契約者数が全世界で約900万人増加したと発表した。
<金先物> 緊迫するパレスチナ情勢を眺めた安全資産としての需要に加え、ドル下落に伴う割安 感から買いが優勢となり、3営業日続伸した。中心限月12月物の清算値(終値に相当) は、前日比12.20ドル(0.62%)高の1オンス=1980.50ドル。7月末以 来約2カ月半ぶりの高値水準を付けた。
<米原油先物> 対ユーロでのドル安を背景に買いが優勢となり、続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月11月物(終値に相当)は前日比1.05ドル(1.19%)高の1バレル=89.37ドルと、中心限月ベースで今年9月下旬以来約3週間ぶりの高値となった。12月物は前日比1.10ドル高の88.37ドルだった。
ドル/円 NY終値 149.78/149.82
始値 149.79
高値 149.98
安値 149.69
ユーロ/ドル NY終値 1.0579/1.0583
始値 1.0550
高値 1.0616
安値 1.0551
米東部時間
30年債(指標銘柄) 17時05分 85*00.50 5.1088%
前営業日終値 86*19.00 4.9940%
10年債(指標銘柄) 17時05分 91*13.50 4.9898%
前営業日終値 92*02.00 4.9020%
5年債(指標銘柄) 17時05分 98*18.25 4.9539%
前営業日終値 98*22.25 4.9250%
2年債(指標銘柄) 17時05分 99*22.50 5.1607%
前営業日終値 99*19.13 5.2180%
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 33414.17 -250.91 -0.75
前営業日終値 33665.08
ナスダック総合 13186.18 -128.13 -0.96
前営業日終値 13314.30
S&P総合500種 4278.00 -36.60 -0.85
前営業日終値 4314.60
COMEX金 12月限 1980.5 +12.2
前営業日終値 1968.3
COMEX銀 12月限 2303.1 ‐6.8
前営業日終値 2309.9
北海ブレント 12月限 92.38 +0.88
前営業日終値 91.50
米WTI先物 11月限 89.37 +1.05
前営業日終値 88.32
CRB商品指数 287.3362 +1.5100
前営業日終値 285.8262
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