- 2023/10/20 掲載
金利リスク管理の重要性が一段と増している=植田日銀総裁
[東京 20日 ロイター] - 日銀の植田和男総裁は20日、全国信用組合大会のあいさつで、日本の経済・物価を巡る不確実性は極めて高く「金利リスク管理の重要性が一段と増している」とし、適切なリスク管理の実行を要請した。
植田総裁は、今年3月の米銀破綻によって金利リスク管理の重要性が再認識されたと指摘。金利環境の変化が保有有価証券の評価損益だけでなく、貸出や預金の市場金利に対する追随率や感応度などを通じて金融機関収益に与える影響についても十分意識してリスク管理を行っていただきたい、と語った。
生鮮食品を除く消費者物価の前年比は、価格転嫁の影響が減衰していく中でプラス幅を縮小していくと指摘。その後、需給ギャップが改善し、企業の賃金・価格設定行動などの変化を伴う形で再びプラス幅を緩やかに拡大していくとの見方を示した。
その上で、日銀は粘り強く金融緩和を継続し、賃金の上昇を伴う形で2%の物価安定目標を持続的・安定的に実現することを目指すと述べた。
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