- 2023/10/31 掲載
中国不動産「大幅な調整は終了」、HSBC幹部が明るい展望
[香港/ロンドン 30日 ロイター] - 英金融大手HSBCホールディングスのノエル・クイン最高経営責任者(CEO)は30日、中国の不安定な商業用不動産市場が最悪局面を脱した可能性があるとの見方を示した。この日発表した第3・四半期決算は、税引き前利益が前年同期の2倍余りになったが、中国本土の商業用不動産セクターに関連して5億ドルの減損を計上した。
クインCEOは決算会見で「(中国不動産市場の)大幅な調整は終わり、今は長期的な漸進の局面にあると思う」と述べた。
HSBCとスタンダード・チャータードはアジア事業が柱で、中国不動産セクターへのエクスポージャーが懸念されている。スタンチャートは、第3・四半期の税引き前利益が3分の1減少し、中国不動産・銀行関連の投融資で10億ドル近い損失を計上した。
HSBCのジョルジュ・エレデリー最高財務責任者(CFO)は「セクターの調整に伴い、2、3四半期は困難が予想される」と述べる一方で、長期で見ると先行きは明るいとの認識を示した。
ハーグリーブス・ランズダウンの株式アナリスト、マット・ブリッツマン氏は、HSBCの対中国エクスポージャーについて「市場にはまだ不透明感が漂っているが、ひどいサプライズがないことを投資家は好感するだろう」と述べた。
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