- 2023/11/16 掲載
習主席「中米平和的共存のトレンド不変」、米財界向けに講演
Michael Martina
[サンフランシスコ 15日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は15日、訪問先のサンフランシスコで夕食会に出席した。アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)をはじめとする米企業経営者らを前に講演し「世界情勢がどのように変化しようとも、中米の平和的共存という歴史的トレンドは変わることはない」と述べた。
習氏は聴衆による総立ちの拍手で迎えられ、講演のために登壇すると再び拍手喝采を浴びた。聴衆には中国政府が選んだ人物も含まれた。
講演で、中国は米国のパートナー、友人になる用意があり、2国間協力の余地は十分にあると指摘。
世界は中国と米国の協力を必要としており、中国を脅威とみなしてゼロサムゲームをするのは間違っていると訴えた。
「中国はどのような発展段階に達しても決して覇権や拡張を追求することはなく、他国に意思を押し付けることもしない」と発言。影響圏を作ろうとせず、冷戦も武力を用いた戦争も行わないと述べた。
会合には、アップルのクック氏のほか、ブラックロックのローレンス・フィンク氏、ブロードコムのホック・タン氏、ファイザーのアルバート・ブーラ氏といった企業経営者、政府関係者、学者など400人近くが会合に参加した。レモンド米商務長官も出席した。
米政界では半導体をはじめとする先端技術を中心に中国包囲網を形成する動きが出ている。これに関して習氏が何らかの見解を示すか注目されていたが、講演は主に米国民に向けたもので、合成麻薬フェンタニル危機に関し気遣いを見せる場面もあった。
アナリスト講演前、習氏の発言だけで米企業の対中感情が大きく変わることはないとの見方を示していた。
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