- 2023/11/18 掲載
FRB、「完全雇用」巡る理解深める必要=ボストン連銀総裁
[ボストン 17日 ロイター] - 米ボストン地区連銀のコリンズ総裁は17日、労働市場全体がタイトになるにつれ労働供給が改善するように見えているとし、こうしたことは連邦準備理事会(FRB)がインフレをそれほど懸念せずに、好調な雇用の恩恵を労働者に行き渡らせるようにすることができることを示している可能性があると述べた。
就業者数や求職者数の予想外の急増を受け、2010年代に続き現時点でも、賃金やその他のコスト圧力が増大することなく雇用が拡大。コリンズ総裁はボストン地区連銀が主催する労働市場に関する2日間の会合の冒頭で、FRBは物価安定と最大雇用を目指す金融政策の運営にあたり、こうした動きに対する理解を深めなければならないと述べた。
その上で「このところ、より良いバランスに向かう動きが見られているが、この一部は労働供給の増加でもたらされた。労働適齢層の労働参加率は現在、新型コロナウイルスによるパンデミック(世界的大流行)前よりも高くなっており、こうしたことは数年前までほとんど予想されていなかった」と指摘。「労働市場がタイトになっているときに需要を満たすために労働供給が拡大すれば、経済活動が一段と活性化したとしても、金融引き締めが必要になるような追加的な物価上昇圧力は生じない」と述べた。
同時に、FRBは「完全雇用」を評価することの複雑さについて理解を深める必要があるとの考えを示した。
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