- 2023/11/20 掲載
米国債のリスク、投資家にとって当然のものに=シティ
[ニューヨーク 17日 ロイター] - 米シティグループのアナリストチームは、今年に入って米国債の利回り上昇を引き起こした米国の債務と財政赤字の膨張について、投資家にとって米国債に代わる選択肢がないため、こうしたリスクは当然のものとして受け止められるようになり、投資家の関心の的は経済の基礎的諸条件に移るとの見方を示した。
米国債は今年、国債の供給増や財政赤字拡大への懸念から利回りが上昇(価格は下落)し、一時16年ぶりの高水準に上昇。格付け会社ムーディーズは10日に米国債の格付け見通しを引き下げた。
しかしシティのグローバル・チーフ・エコノミストのネーサン・シーツ氏は「(債務や財政赤字の膨張という)課題が消えることはない。しかし米ドルが世界の基軸通貨であること、米国債市場の厚みと流動性を考えると、米国債に代わる投資先がないこともあり、投資家はいずれこうしたリスクに慣れるようになるだろう」と述べた。
投資家にとって米国債にまつわるリスクはいずれ当然のものとなり、米国債は需給が利回りの決定要因ではなくなって、米経済の基礎的諸条件の重要度が高まると予想した。
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