- 2025/04/28 掲載
銀行業務分離規制廃止を、英銀トップが連名で政府に書簡
リングフェンス規制は、2008年の金融危機の際に経営危機に陥った銀行を公的資金で救済したことを教訓として導入された。英銀行界からはかねて、この規則が他の国際金融センターに対する競争力を妨げているとの声が出ていた。
HSBC、ロイズ銀行、 ナットウエスト、サンタンデールの英法人各行の最高経営責任者(CEO)は書簡で、世界経済の課題を考えると、英政府が「英銀が国内企業を支援する能力への不必要な制約」を取り除くことが極めて重要であり、英国への投資家に対し改革へのコミットメントを最も明確に示す必要があると述べた。
HSBCの広報担当者は、スカイニュースが26日に最初に報じたこの書簡が存在し、同行が署名したことを確認した。ナットウエストとサンタンデールUKは書簡に関するコメントを拒否した。ロイズのコメントは得られていない。
英財務省の報道官は、銀行部門は「経済成長という最優先課題を達成するために不可欠」であり、この目標達成のために、政府はより多くのリスクテイクを認めることに前向きであると説明。「リーブス財務相が、過度にリスクを重視するのでなく、成長を支援する規制への新たなアプローチとして、史上初の産官共同の『金融サービス成長・競争力戦略』の策定に取り組んでいるのも、そのためだ」と述べた。
イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁は2月、金融規制の負担を巡る批判に対し、世界金融危機のコストを忘れてはならないと指摘し、経済成長と金融の安定はトレードオフの関係ではないと述べた。
イングランド銀行は26日、書簡に関するコメントを控えた。
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