- 2025/05/08 掲載
武田薬、今期38%増益予想 医薬品関税の影響は織り込まず
[東京 8日 ロイター] - 武田薬品工業は8日、2026年3月期の連結営業利益(国際会計基準)が前年比38.7%増の4750億円になる見通しと発表した。IBESがまとめたアナリスト16人の予想平均4608億円を上回った。年間配当予想は前年から4円引き上げ200円とした。
トランプ米大統領は5日、医薬品に対する関税を2週間内に発表する考えを示した。武田薬はこの関税の導入や、他国による対抗措置を想定した影響は織り込んでいない。緩和策の検討を含め状況を注視しており、具体的影響を見込めるようになれば業績予想を修正するとしている。
現時点では、米国と中国の関税措置による潜在的影響は「限定的」と想定している。関税の影響を受ける可能性のある製品については、在庫やサプライチェーン(供給網)の管理を含めた緩和策を実施しているという。
営業増益の要因としては、事業構造再編費用が大幅に減少する見込みであることや、注意欠陥・多動性障害(ADHD)治療薬「ビバンセ」の無形資産償却費が26年1月に終了することを挙げた。
25年3月期の連結営業利益は前年比60.0%増の3425億円だった。
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