- 2025/07/24 掲載
米国株式市場=S&P・ナスダック最高値、貿易巡る楽観で エヌビディア上昇
Noel Randewich Nikhil Sharma
[23日 ロイター] - 米国株式市場は貿易を巡る楽観的な見方が広がる中、S&P総合500種とナスダック総合が終値で最高値を更新。半導体大手エヌビディアや再生エネルギー企業GEベルノバが上げを主導した。
ダウ工業株30種は507ドル高で、昨年12月4日に付けた史上最高値に迫った。
欧州連合(EU)が米国と進めている貿易交渉について、米国がEUに対する包括的な関税率を15%に設定することで合意する可能性があることが23日、複数の外交筋の話で分かった。米国は22日、日本に対する関税率を15%とすることで合意。外交筋は、米国とEUの合意は米国が日本と締結した枠組み協定を反映したものになる可能性があるとしている。
S&Pは年初来約8%、ナスダックは約9%、それぞれ上昇している。
ブルー・チップ・デイリー・トレンド・リポートのチーフテクニカルストラテジスト、ラリー・テンタレリ氏は「重要なのは、ホワイトハウスがこれらの貿易協定に引き続き取り組んでいくという確信を市場が持っていることだ」と語った。
GEベルノバは14.6%急伸し、過去最高値を付けた。売上高とフリーキャッシュフローの見通しを上方修正したほか、第2・四半期利益が市場予想を上回った。人工知能(AI)や暗号資産(仮想通貨)のデータセンターからの需要増で電力消費が過去最高を記録すると見込まれる中、同社株は年初来80%以上上昇している。
エヌビディアは2.25%上昇し、S&Pとナスダックを押し上げた。
電気自動車(EV)大手テスラは引け後の決算発表を前に0.14%上昇した。
グーグルの親会社アルファベットは0.58%下落。同社も取引終了後に決算を発表した。
米取引所の合算出来高は191億株。直近20営業日の平均は177億株。
投資家の不安心理を示すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(恐怖指数、VIX)は約5カ月ぶりの低水準となった。
医療機器メーカーのサーモ・フィッシャーは第2・四半期の利益と売上高が市場予想を上回り、株価は9%以上上昇した。
半導体大手テキサス・インスツルメンツ(TI)は13%急落。四半期利益見通しがさえず、アナログチップの需要が予想より弱いことを示唆。関税に絡んだ不確実性が浮き彫りになった。
TIの見通しを受け、他のアナログチップメーカーも売られ、NXPセミコンダクターズ、アナログ・デバイセズ、オン・セミコンダクターは1─4.6%安となった。
S&P500では上昇銘柄が下落銘柄を2.1対1の割合で上回った。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 45010.29 507.85 1.14 44661.12 45016.71 44638.44
前営業日終値 44502.44
ナスダック総合 21020.02 127.33 0.61 20966.47 21023.85 20870.67
前営業日終値 20892.69
S&P総合500種 6358.91 49.29 0.78 6326.9 6360.64 6317.49
前営業日終値 6309.62
ダウ輸送株20種 16267.8 157.05 0.97
ダウ公共株15種 1085.98 -3.08 -0.28
フィラデルフィア半導体 5637.79 -0.92 -0.02
VIX指数 15.37 -1.13 -6.85
S&P一般消費財 1826.07 7.49 0.41
S&P素材 578.06 0.56 0.1
S&P工業 1300.42 22.35 1.75
S&P主要消費財 890.92 -0.63 -0.07
S&P金融 882.59 6.29 0.72
S&P不動産 268.77 0.48 0.18
S&Pエネルギー 663.92 10.04 1.53
S&Pヘルスケア 1587.49 31.65 2.03
S&P通信サービス 378.96 1.07 0.28
S&P情報技術 5138.86 37.82 0.74
S&P公益事業 428.6 -3.4 -0.79
NYSE出来高 12.78億株
シカゴ日経先物9月限 ドル建て 41700 + 480 大阪比
シカゴ日経先物9月限 円建て 41640 + 420 大阪比
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