- 2025/07/24 掲載
アルファベット第2四半期は予想超え、クラウド需要で設備投資拡大
Kenrick Cai Deborah Mary Sophia
[23日 ロイター] - 米グーグルの持ち株会社アルファベットが23日発表した第2・四半期決算は、AI(人工知能)の新機能やデジタル広告市場の安定を背景に売上高と利益が予想を上回った。また、クラウドサービスへの需要が強いとして通期の設備投資計画を従来の約750億ドルから約850億ドルに引き上げ、来年はさらに拡大するとの見通しを示した。
第2・四半期はクラウドサービス「グーグルクラウド」の売上高が約32%増加し、伸び率は予想の26.5%を上回った。
スンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)は「当社のクラウド製品・サービスに対する強く拡大する需要を受け、設備投資を引き上げる」と述べた。
同社株は決算発表後、時間外取引で当初小幅に下落したが、その後幹部がクラウド需要の強さについて会見で説明したことを受けて上昇に転じた。
ただ、設備投資計画の拡大は市場でサプライズと受け止められた。アプタス・キャピタル・アドバイザーズのポートフォリオマネジャー、デーブ・ワグナー氏は「2025年の設備投資計画が変更されるとは誰も予想していなかっただろう」とし、「四半期決算は素晴らしい内容で、予想を大幅に上回ったが、設備投資100億ドル増額でやや相殺された」と述べた。
アナト・アシュケナージ最高財務責任者(CFO)は、需要や成長機会により設備投資は26年にさらに増加すると見込んだ。また、サーバー配備のペースは改善したものの、顧客のクラウド需要が供給能力を上回る状況がなお続いていると述べた。
主力の検索サービスの広告収入は第2・四半期に10.4%増の713億4000万ドルと、予想の694億7000万ドルを上回った。
グーグル検索は「AIオーバービュー」や「AIモード」などAI機能がエンゲージメント向上に寄与している。AIモードは同社が年次開発者会議で大規模展開を発表してから2カ月で、月間アクティブユーザー数が1億人に達した。ピチャイ氏によると、同社の生成AI「ジェミニ」の月間アクティブユーザー数は4億5000万人を超えている。
シノバス・トラストのシニアポートフォリオマネジャー、ダン・モーガン氏は「オープンAIのチャットGPTのような製品がグーグル検索の成長に影響を与えているのではないかとの投資家の懸念がこれで和らぐことを期待する」と語った。
第2・四半期の総売上高は964億3000万ドル。LSEGがまとめたアナリスト予想平均は約940億ドルだった。
1株利益は2.31ドルで、こちらも予想の2.18ドルを上回った。
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