- 2025/10/04 掲載
コンビニで入荷停止=卸・飲食店で銘柄切り替えも―アサヒGHD障害
アサヒグループホールディングス(GHD)のシステム障害は、発生から5日を迎えてもなお影響が続いた。大手コンビニチェーンでは、アサヒの酒類や共同開発するプライベートブランド(PB)商品の入荷が停止。飲食店では在庫の減少を懸念し、ビールや酎ハイなどを他社メーカーの製品に切り替える動きも出ている。
セブン―イレブン・ジャパンは、缶ビールの「スーパードライ」やPBの缶酎ハイ「クリアクーラー」、炭酸飲料「三ツ矢サイダー」の入荷がストップした。一部商品の欠品を知らせる掲示広告を用意し、店舗ごとの在庫に応じて対応する。
ファミリーマートもPBの飲料で品薄や欠品が見込まれるとして、ホームページ上で周知を図っている。ローソンは、飲料や食品で「他社の代替商品を準備していく」(広報担当者)と話す。
飲食店や酒類卸にも影響は広がっている。物語コーポレーションが展開するラーメンチェーン「丸源ラーメン」では、アサヒビールの製品が入荷されず、店舗の在庫が終了次第、ビールとノンアルコールビールを他社銘柄に変更して提供する。回転ずしチェーンを展開するくら寿司は、一部店舗でアルコール製品が品薄になっており、在庫が無くなった場合は他社製品に切り替えず、売り切れ扱いにするという。ある酒類卸大手は、ウイスキーなどで他社の代替製品を納入していく方針を明らかにした。
アサヒGHDは先月29日に外部からのサイバー攻撃を確認。システム障害が発生し、国内の酒類・飲料や食品の受注、出荷業務が停止に追い込まれた。一部の商品は、受注を手作業で行い出荷しているものの、システムの復旧時期は依然見通せていない。今月前半に予定していた飲料や食品の新商品の発売も延期した。
【時事通信社】 〔写真説明〕アサヒグループホールディングスの社旗(AFP時事)
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