- 2026/01/16 掲載
EXCLUSIVE-日銀、円安に警戒強める 市場想定より早い利上げの可能性も=関係筋
[東京 16日 ロイター] - 円安が一段と進んだことで、日銀内で物価上昇リスクへの警戒が高まりつつある。企業の価格設定行動が積極化するもとで輸入物価上昇がさらなる価格転嫁を促せば、物価上振れにつながるからだ。今回議論する展望リポートでも26年度の経済・物価予測を引き上げる見通しで、日銀の一部では、市場が想定する半年に1度というペースより早いタイミングでの利上げが必要になる可能性もあるとの声がでている。
複数の関係者が明らかにした。
衆院解散報道を受け、外為市場では円安が一段と進行。日銀は22―23日の金融政策決定会合で議論する展望リポートで2026年度の経済・物価見通しをともに引き上げる見通しだ。政府の物価高対策は生鮮食品を除く消費者物価指数(コアCPI)の伸び率縮小要因だが、昨秋以降の円安が物価を押し上げる。前回昨年10月時点の見通しは、26年度の実質国内総生産(GDP)が前年度比0.7%増、コアCPIは1.8%上昇だった。
日銀はこれまでも、企業の値上げが積極化するもとで、円安が一般物価や基調的な物価に影響を及ぼしやすくなっているとの警戒感を示してきた。足元では、ガソリン暫定税率の廃止に向けた政府の補助金拡充や食料品の伸び率縮小で東京都区部のコアCPIの伸び率が大きく縮小したが、円安の波及はこうした動きに水を差しかねない。
物価上昇が粘着的になっているとの見方も日銀内で高まりつつある。物価上振れは、物価目標の達成時期を早めるとともに早期の利上げにつながり得るものだ。トランプ関税の影響を見極めるため、昨年は12月に利上げするまで11カ月を要したが、為替次第で市場が想定する半年より短い期間で次回利上げが必要になるとの声が出ている。28年度までの経済・物価見通しを示す4月の決定会合での利上げを意識する向きもある。
ロイターがエコノミストを対象に行った1月の調査では、日銀が次回利上げを実施するのは6月か7月で、その1回で年内の利上げは打ち止めになるとの予想が多数を占めた。
もっとも、14日には片山さつき財務相と三村淳財務官がそろって円安への警戒姿勢を強めるなど今後の政府の対応次第で相場展開も変化し得る。日銀では市場動向のほか、12月利上げの影響を見極めるべきだとの声もあり、次の利上げ時期を巡ってコンセンサスは形成されていない。
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