- 2026/01/27 掲載
欧州銀行連盟、EUに規制改革要求 競争力低下を警告
[ロンドン 27日 ロイター] - 欧州経済は、欧州連合(EU)が銀行規制を見直さなければ他地域に一段と後れを取る恐れがある――。欧州銀行連盟(EBF)が、銀行の融資余力を損なっているとして規制改革を求めた。
EBFは欧州委員会のフォンデアライエン委員長らに宛てた書簡で、現状は「満足できるものでも、持続可能でもない」と指摘した。
ロイターが入手した1月19日付の書簡によると、仏ソシエテ・ジェネラルの最高経営責任者(CEO)でEBFの会長を務めるスラボミール・クルパ氏は「規制・監督の環境が、ますます複雑化し分断されている」とし「銀行は、すでに高い自己資本要件を適用されているが、さらなる引き上げの影におびえながら事業を運営している」と訴えた。
クルパ氏は、EBFがまとめた2021─24年のデータを挙げ、大手15行が監督当局の裁量的な措置により追加で1000億ユーロ(約1190億ドル)以上の資本を積む必要があったと指摘。純資本の増加分の9割がこうした措置への対応に充てられ、1兆5000億ユーロの融資余力が失われたとしている。
<米英は規制緩和へ>
米国ではトランプ大統領が、金融規制当局に対し規制緩和を働きかけている。実現すれば、ウォール街の大手金融機関の競争力が一段と増す可能性がある。英国の規制当局も一部のルールを緩和している。
クルパ氏は米英の動きについて「規制改革の戦略的な重要性が浮き彫りになっている。欧州は、公平な競争条件という点でさらに不利になりかねず、欧州経済にとって取り返しのつかないことになる恐れがある」と述べた。
欧州中央銀行(ECB)は昨年12月、銀行規制の簡素化を提案したが、財務負担全体を和らげる案ではなかった。
ECBのデギンドス副総裁は今月、現行の枠組みは銀行の強靱性を支えるもので、資本要件が融資の妨げになっているわけではないと主張。監督当局の一部には、要件を緩和しても融資ではなく株主還元が膨らむだけだとの見方もある。
EBFは、規制の簡素化や競争力強化、「貯蓄・投資同盟」構想を通じた資本市場同盟の推進といったEUの重点分野を支持する一方、追加の措置を要請。具体的には、資本規制の重複排除、システミックリスク・バッファーの撤廃のほか、銀行のトレーディング部門のルールを米国に合わせることなどを挙げている。
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