- 2026/01/27 掲載
焦点:米債券投資家、高リスク取引にそろり回帰 利下げ休止想定し
[ニューヨーク 26日 ロイター] - 債券投資家は、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ休止期間が長引くと見て、ややリスクの高い取引に足を踏み入れている。背景には、米経済の底堅さと、新たな米財政刺激計画が今年、消費支出を押し上げるとの見方がある。
27─28日の連邦公開市場委員会(FOMC)はフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を3.50―3.75%に据え置く決定を下すとの見方が支配的だ。FOMCは昨年9月、10月、12月と連続で25ベーシスポイント(bp)幅の利下げを実施してきた。
FOMC後の記者会見でパウエルFRB議長が利下げのスピードについてどんなシグナルを出すにせよ、投資家の注目は5月にだれがパウエル氏の後任議長に就くかに移りそうだ。ブラックロック幹部のリック・リーダー氏が最有力候補に浮上しており、ポリマーケットでは同氏の就任確率が49%となっている。
FOMCを前に、大半の債券投資家はデュレーションを伸ばしたり長期債を購入したりして、ポートフォリオのリスクを引き上げている。
債券トレーダーの間では、労働市場環境が安定を続け、インフレにピークの兆しが見え、FF金利が中立金利水準に近づく中で、FRBの利下げサイクルが浅いものになるとの見方が引き続き一般的だ。
ヌビーンの債券ストラテジー責任者、トニー・ロドリゲス氏は「新たな減税や、これまでの利下げ効果の経済全体への浸透など、向こう数四半期に現れる政策の影響を考えれば、利下げ見送りは大いに妥当だ」と語った。
金利先物市場が織り込む今年の利下げ幅は約44bpで、25bp幅の利下げ2回よりも小さい。2週間前の予想は約53bpだった。
ポートフォリオマネジャーらによると、現在の環境を踏まえれば慎重にリスクオンに回帰するのが妥当だが、米社債のバリュエーションは高いためリスクを取り過ぎるべきではない。
インサイト・インベストメントの資産運用ソリューション責任者、ジョン・フラヒブ氏は「顧客には『キャッシュを減らせ、だが主にバリュエーションを見て債券ポートフォリオで過度にリスクを取るな』と言っている」と語った。
投資適格級米社債の米国債に対する利回りスプレッドは最近さらにタイト化し、歴史的な低水準になっている。
全般的に見ると、市場参加者は引き続き慎重だ。トランプ政権を巡っては、財政の逼迫感と、貿易と国家安全保障を巡る対外的緊張の高まりが引き続き注目されているからだ。
ソーンバーグ・インベストメント・マネジメントの債券責任者、クリスチャン・ホフマン氏は、米国の地政学的関係のリスクが高まっていると指摘。世界の中央銀行が金の保有を急速に増やしているのは、長期的な米財政不安ゆえに「(外貨準備を)米国債以外の資産に分散したいという意欲」が原因だと述べた。
全体的に見ると、債券投資家は先週、デュレーション長期化のポジションを増やした。JPモルガンの最新調査によると、顧客のそうしたポジションは12月半ば以来、ネットで最もロングになっている。
ただ、一部の投資家は、デュレーション長期化以外の高リスク取引を行える余地は小さいとみている。
DWSの米州債券責任者、ジョージ・キャトランボーン氏は、トランプ政権は減税やクレジットカード金利の上限設定など個人消費てこ入れ策をいくつか約束しているが、財政余地が限られるためこうした計画は十分な効果を発揮できないと指摘。「トリプルC債(ジャンク債やディストレスト債)に手を出す好機だとは思わない」と語った。
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