• 2026/01/28 掲載

量的・質的緩和、限界に来ていた=日銀15年下半期議事録―白井元審議委員

時事通信社

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日銀は28日、2015年下半期の金融政策決定会合の議事録を公表した。当時審議委員だった白井さゆり慶大教授はこのほどオンラインでインタビューに応じ、2%の物価安定目標の実現が見通せない中、巨額の国債購入を柱とする量的・質的金融緩和が「限界に来ていた」と振り返った。主なやりとりは以下の通り。

―当時の経済・物価情勢は。

14年の消費税増税の影響から少しずつ回復していたが、戻りは遅かった。一番の問題はインフレ率が上がらなかったことだ。エネルギー価格下落の影響を除いても物価が弱すぎた。円安でも輸出が伸びず、非常に重苦しかった。金融緩和の効果は見えにくかった。

―12月には緩和の補完措置導入を決めた。

当時は量的・質的緩和が限界に来ていた。資産買い入れの規模が大きすぎて、国債市場などのインフラが崩れてきた。国債買い入れを約束した金額でこなせなくなり、(満期までの期間が)より長い国債も買うようにするなど、手を打つ必要があった。

―副作用はあっても、緩和縮小の議論は広がらなかった。

2%の物価安定目標は実現が見えていなかったが、放棄もしていなかった。買い入れの減額は量的・質的緩和の変更を意味する。(政策の)枠組み全体を整理しなければならず、減額だけを行うのはおかしい。議論が成熟しておらず、いずれは減額するとしても時期尚早だと考えた。

―マイナス金利政策の議論は、15年下半期にはなかったのか。

全くなかった。マイナス金利は分かりにくく、欧州中央銀行(ECB)は時間をかけて導入の準備をした。補完措置導入を決めた直後なのに、サプライズで行うのはどうかと考え、(導入が決まった)16年1月の会合では猛烈に反対した。

【時事通信社】 〔写真説明〕白井さゆり

元日銀審議委員(本人提供)

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