• 2026/02/19 掲載

インタビュー:1%への利上げ、無担保コール急低下のトリガーになる可能性=JCER・左三川氏

ロイター

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Takahiko Wada Leika Kihara

[東京 19日 ロイター] - 日本経済研究センター(JCER)の左三川郁子首席研究員は19日、ロイターのインタビューに応じ、日銀の利上げ後も安定推移している無担保コール翌日物金利(TONA)について、1%への追加利上げが急動意の「トリガーポイントになりうる」と述べた。金利を求めて銀行券が銀行口座に大幅に還流して日銀当預が増加すればTONAが急低下するリスクがあると警戒感を示した。

左三川氏は金融政策や国債管理政策に精通する。2023年に日銀が金融政策の多角的レビューの一環で開いたワークショップでは、日銀のバランスシートのあり方について指定討論者を務めたほか、財務省の国の債務管理に関する研究会の一員でもある。

左三川氏は「金利ある世界でどの程度銀行券が当座預金に戻ってくるか見ておかなければならない」と述べた。昨年12月の利上げ後、TONAは0.75%付近で安定しているが、「過去の銀行券残高とコールレートの関係を見ると、コールレートが0.5%を超えてくると銀行券が一気に還流した」と指摘。今回の利上げ局面ではすでに0.5%を上回っており「1%と想定される次回の利上げがトリガーポイントになりうる」と述べた。「日銀当預で資金余剰になれば、無担保コールレート翌日物が誘導目標に対して急低下するリスクがある」と話した。

一方、TONAはイールドカーブの起点として重要な意味を持つ。日銀はバランスシートの縮小を進めているが、バランスシートを縮小しすぎると金融機関の資金不足から短期金利が急上昇するリスクがある。

左三川氏は、短期金利が跳ねない日銀当座預金の水準として、国内銀行の総資産比20―25%程度、280兆円程度まで縮小可能と推計する。ただ「金利のある世界で銀行の貸し出しが増えてくると、日銀のバランスシートの着地点は上がっている可能性がある」と話す。日銀の当預は2月10日現在、454兆円。

日銀は6月、改めて国債買い入れ減額計画の中間評価を行う。昨年の中間評価で27年1―3月に月2兆1000億円まで買い入れを減らすことを決めたが、左三川氏は「日銀に代わる安定消化先が確保できるなら、もう少し買い入れ額を減らせるかもしれない」と述べた。ただ、減額計画の策定にあたっては「発行額がどうなっていくのかにもよる」と付け加えた。

左三川氏は、会計基準見直しの動きで生保が超長期債を保有しやすくなったり、個人向け国債を27年1月発行分から非営利法人など一部の法人も購入可能になるなど「需要サイドは確保されてきているように見える」と話した。その上で「買い入れ額はオートパイロット(自動操縦)で減らしていくことを続けていかないと、政策金利を動かしている中で『量』も動かすとなると、マーケット関係者の予測は非常に難しくなる」と指摘した。

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