- 2020/11/09 掲載
国際的な政策協調、為替の安定維持に寄与=桜井日銀審議委員
2008年の世界的な金融危機で円が対ドルで急騰したのは、日銀の当時の金融政策の規模が米連邦準備理事会(FRB)による量的緩和策よりもはるかに小さかったからだと指摘。
日銀が2016年にイールドカーブ・コントロール(YCC)を導入するまでには、主要国の金融政策の方向性と規模がお互いに「かなり類似」するようになっていたため、ドル/円相場の変動も小さくなったと指摘した。
主要国は今年、コロナ流行による世界経済の悪化を受け、大規模な刺激策を打ち出した。「今回の対応で注目に値するのは、主要国の政府・中銀間の政策協調と主要中銀間の緊密な協力が迅速に確立され、効果的に機能しているということだ」とした。
「この結果、多少の一時的な変動はあったものの、主要国間の為替相場は安定を保ってきた」と続けた。
日銀は世界的な金融危機の経験を踏まえ、コロナ対策で「利用可能な手段を総動員」したと説明。「柔軟で大胆な政策を時宜を得た適切な方法で実施するために、今後も政府や他の中銀と緊密に協力する必要がある」とした。
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