- 2021/03/25 掲載
ハイテク主導でS&P続落、当局者の楽観的見通しに反応薄
パウエル議長は上院銀行委員会で行った証言で2021年の経済見通しについて「非常に力強い年」になるというのが最も可能性の高いシナリオだと述べた。
この日は主要3指数がいずれもマイナス圏で引けたが、昨年大きく上昇したハイテク株を売り、景気回復の恩恵を受けるとみられるバリュー(割安)株を買う動きが見られた。
バリュー株はほぼ横ばいで取引を終え、1.4%安で引けたグロース(成長)株をアウトパフォームした。
JPモルガン・アセット・マネジメントのチーフストラテジスト、デービッド・ケリー氏は「第2・四半期に経済が大きく加速し始めると想定しているが、まだそうした加速は見られず、それを待っている状況だ」と述べた。
IHSマークイットが発表した3月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値が前月から上昇したことなどを受け、取引時間中はプラス圏で推移する場面も見られた。
S&P500の業種別指数は金融が0.4%、工業が0.7%、それぞれ上昇。原油価格が前日の安値から持ち直したことを手掛かりにエネルギーは2.5%高となった。
アップル、テスラ、アマゾン・ドット・コム、フェイスブック、マイクロソフトがS&P500とナスダックの下げを主導した。
インテルは序盤の高値から下げに転じ、2.3%安で終了。同社は23日、最大200億ドルを投じてアリゾナ州に2工場を新設し、半導体の受託生産も手掛ける方針を明らかにした。
半導体受託生産世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の米上場株は5.2%安。一方、半導体製造装置のラム・リサーチ、アプライド・マテリアルズ、ASMLホールディングは上昇した。
ゲームストップは33.8%急落。株価の大幅な値上がりを受け、今年に新株発行を検討していると明らかにした。
米取引所の合算出来高は127億2000万株。直近20営業日の平均は140億株。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.32対1の比率で上回った。ナスダックでも3.17対1で値下がり銘柄数が多かった。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 32420.06 -3.09 -0.01 32470.88 32787.99 32418.15
前営業日終値 32423.15
ナスダック総合 12961.89 -265.81 -2.01 13289.24 13292.92 12961.35
前営業日終値 13227.70
S&P総合500種 3889.14 -21.38 -0.55 3919.93 3942.08 3889.07
前営業日終値 3910.52
ダウ輸送株20種 14051.15 +144.60 +1.04
ダウ公共株15種 861.59 +2.46 +0.29
フィラデルフィア半導体 2953.97 -40.24 -1.34
VIX指数 21.20 +0.90 +4.43
S&P一般消費財 1307.10 -20.13 -1.52
S&P素材 481.58 +3.32 +0.69
S&P工業 804.49 +5.83 +0.73
S&P主要消費財 684.70 -3.08 -0.45
S&P金融 553.81 +2.40 +0.44
S&P不動産 241.95 -1.29 -0.53
S&Pエネルギー 370.51 +9.11 +2.52
S&Pヘルスケア 1334.81 -0.78 -0.06
S&P通信サービス 237.79 -4.01 -1.66
S&P情報技術 2274.52 -27.79 -1.21
S&P公益事業 318.32 +0.02 0.00
NYSE出来高 10.71億株
シカゴ日経先物6月限 ドル建て 28360 + 170 大阪比
シカゴ日経先物6月限 円建て 28335 + 145 大阪比
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