- 2021/04/08 掲載
外為法の手続き焦点=英ファンドの東芝買収計画
英投資ファンドCVCキャピタル・パートナーズによる東芝の買収計画が動きだした場合、政府が安全保障の観点から外国人投資家による出資を制限する外為法の手続きが焦点となる。
米国と中国の先端技術をめぐる覇権争いの激化も背景に、政府は昨年5月、投資規制を強化した改正外為法を施行した。改正法では、東芝など戦略上重要な企業を重点監視の対象に指定。外国人投資家が重要企業などに出資する際、事前届け出が必要になる水準を従来の「10%以上」から「1%以上」に厳格化した。
株主総会などで重要提案を迫る「物言う株主」などには、事前届け出の免除措置を適用しない仕組みを取り入れた。
東芝のように「物言う株主」の提案にさらされている企業にとって、改正法施行はある種の追い風になったとの見方がある。ただ、今後、東芝がCVCと連携して株式非公開化を目指す道を選べば、改正法が向かい風に変わる可能性もある。
機関投資家は「政府が『物言う株主は駄目』で『CVCなら良い』との判断を示すことになる場合、理由をしっかり説明してほしい」と指摘している。
【時事通信社】
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