- 2021/04/21 掲載
NTTテクノクロス、デザミス、デンマークでの「U-motionR」実証実験完了
■内容
デザミスとNTTテクノクロスはSEGESと共に、2019年12月にデンマーク国内でU-motion(R)の発情アラートと疾病アラートの有用性を検証するFarmTest(注2)を開始しました。2020年12月に1年間にわたるFarmTestが完了し、その結果、U-motion(R)の機能精度が一定の品質基準を満たしていることをSEGESからレポートとして報告されました。
U-motion(R)を装着した牛について、牛の行動データから発情兆候を検知する発情アラートの精度は80%以上(基準は75%を満たすこと)、妊娠鑑定で受胎と判定された牛に対する発情アラートの精度は96.5%(基準は90%を満たすこと)を達成しました。これにより「U-motion(R)は妊娠牛の獲得に有用であり、発情の牛を発見し人工授精を行うことに役立つ」と結論づけられました。
また今回実証実験に参加した農家へのインタビューを行い、下記の回答を得ることができました。
■発情アラートは非常に精度が高く、流産を見つけることもできた。
■毎日朝夕2回U-motion(R)を確認することで、発情期の見逃しを防ぐことができた。
■アラート機能だけではなく、発情期をグラフで可視化する機能は人工授精のタイミングに非常に役立った。
■急性のルーメンアシドーシス(注3)や下痢なども疾病アラート機能により見つけられた。
(注1)デンマークの農業研究機関であるSEGESは、環境、衛生、アニマルウェルフェアなどに配慮しながら、デンマークの酪農・農業が効率的かつ競争力のある農業生産を目指し、農家へのコンサルテーションを行う組織です。
(注2)SEGESが行うコンサルテーションの中に、農家が新しい技術や手法を積極的に取り入れるため、農家の代わりにその審査と導入支援を行うFarmTestというプログラムがあります。
(注3)牛の第一胃(ルーメン)内で乳酸などの産出量が増加しpHが低下した状態です。
■実証実験の概要
・期間:2019年12月~2020年12月
・地域:デンマーク
・規模:655頭(3か所の牧場で実施)
・条件:品種はすべてホルスタイン、フリーストール牛舎
・仮説:
U-motion(R)が分娩後40日~150日の牛に対し75%以上の発情を発見すること人工授精し妊娠した牛に対し90%以上の精度で発情アラートを発報すること前回の人工授精から8日~17日の間で発報する発情アラートが5%以下であること
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