- 2021/04/22 掲載
日立ハイテク、日立ハイテクサイエンス、分光特性検査装置「UH4150AD+」を発売
近年、人間の目では見ることができない波長800 nm~1700 nmの近赤外線によるカメラやセンサーが先端産業の幅広い分野で活用されています。特に、自動運転やスマートフォンで利用が始まったLiDAR(*1)によるリモートセンシング技術、夜間など暗い状況下でも撮影可能な暗視カメラ、セキュリティを守るための顔認証や虹彩・静脈認証、5Gで需要が増加する光通信など、その用途は範囲が拡大しており、技術も高度化しています。
こうした光学機器の性能向上に伴い、使用されるレンズやフィルタをはじめとした光学部材の吸光度、透過率、反射率などの分光特性を高精度に測定できる装置が求められています。また、光学部材には光学薄膜や光吸収剤によって特定波長のみを透過させ、不要な波長域をカットするバンドパス機能が施されていますが、この機能を高精度にするため、評価指標の一つである測光レンジ(*2)の範囲拡大が必要とされています。
分光光度計は、試料に光を照射し、光の波長ごとに試料の吸光度や透過率を測定する装置です。このたび開発したUH4150AD+(Advanced Spec Plus)は、光学部材向け分光特性検査装置としてこれまでのUH4150シリーズから、近赤外線領域における分光特性の測定性能を向上させたモデルで、先端産業での利用が盛んな光学部材の測定に最適な装置となります。UH4150AD+の発売を通して、長年にわたり国内トップシェア(*3)を継続している分光光度計のより一層のラインアップ充実を図り、お客様のニーズに最適なソリューションを提供することで、先端産業分野の持続的な成長に貢献してまいります。
*1 LiDAR(Light Detection And Ranging):近赤外光を利用したリモートセンシング技術、近赤外のレーザーをパルス照射し、その反射光を時間差で検出されることで遠距離にある対象までの距離を3次元的に画像化する技術
*2 測光レンジ:吸光度(Abs : Absorbance) または光学濃度(OD : Optical Density)にて表される。
1 Abs(OD)増えると1桁低い透過率となる。(0 Abs=透過率100%, 1 Abs=透過率10%, ・・・ 7 Abs=透過率0.00001%)
*3 科学機器年鑑2020(株式会社アールアンドディー刊)調べ(ハイエンドモデル紫外可視分光光度計)
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