- 2021/06/17 掲載
金融庁、みずほに不信感=処分先取り、障害未報告―検査大詰め
みずほフィナンシャルグループ(FG)傘下のみずほ銀行で相次いだシステム障害で、第三者委員会が報告書を取りまとめたことを受け、金融庁の行政処分に向けた集中検査が大詰めを迎えている。ただ報告書などでは、金融庁に詳細を報告していなかった新たな事案も発覚。みずほが検査終了前に社内処分を発表したこともあり、金融庁はみずほの企業体質に不信感を募らせている。
「(金融庁の)検査結果通知も出ない状況で、何か幕引きを狙うかのように人事(情報)が出ることは、当局との信頼関係を著しく損なう」。みずほFGが社内処分の検討を本格化させた10日。「藤原弘治みずほ銀頭取辞任」の報道が流れると、金融庁幹部は不信感をあらわにした。金融庁には、みずほが23日に開く株主総会前に幕引きを狙ったと映る。
みずほにだけ大規模障害が繰り返される根本原因の究明に、金融庁も頭を悩ませていた。第三者委の報告書は、根底にある企業風土の問題を指摘。2002年、11年と過去2度にわたるシステム障害で金融庁が出した業務改善命令でも、抜本的な改善には至らなかった。
実際、大規模な障害を繰り返してもみずほの体質は改まっていない。15日のみずほの記者会見では、現金自動預払機(ATM)障害をめぐり18年6月にも1821件、新システム稼働後も月平均140件のキャッシュカードや通帳の取り込みが発生していたことが判明。しかし、当時は公表しておらず、金融庁にも具体的な件数など詳細は届け出ていなかった。
結局、藤原頭取は再発防止に向け当面続投することで着地した。ただ金融庁は、事なかれ主義で責任を回避する企業体質を変えるのは「容易でない」(別の幹部)とみており、報告書の内容なども踏まえた上でみずほに業務改善命令を出す方向で調整中。金融庁の氷見野良三長官は14日、時事通信主催の金融懇話会で、「根本的な原因にさかのぼり虚心坦懐(たんかい)に取り組むことが重要だ」と強調した。
【時事通信社】
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