- 2021/07/20 掲載
日経平均は5日続落、デルタ株拡大で正常化後ずれを警戒
その後は下げ渋る動きとなり、大引けにかけて安値圏での一進一退を継続した。
19日の米国株式市場は、主要3指数が大幅続落した。デルタ株の広がりを受けて新たなロックダウン(都市封鎖)が実施され景気回復が頓挫するとの懸念から、広範な部門で売りが出た。
これを受けて日本株も大幅安で始まり、下値の目安として意識されていた5月13日の安値2万7385円03銭も割り込んだ。その後も上値の重さが意識されたが、割安感から買い戻しも活発化して下げ渋り、前引けはマイナス圏ながらこの日の高値となった。後場も安値圏でのもみあいが続いた。米株先物が小高い水準で堅調に推移したことも、相場を下支えした。
前日に業績見通しの上方修正を発表したキヤノンは、弱い地合いに巻き込まれず、急反発で寄り付いた後も徐々に上値を伸ばし高値引けとなった。好業績に素直な反応となったことで「マインドは冷え切っていない」(国内証券)との声が聞かれた。
市場では「インフレトレードのポジション調整が進められたようだ。先物主導のムードに流され、売りが優勢となった」(しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹運用本部長)との指摘があった。相場全体で利益確定や投げの売りが出ているわけではなく「決算シーズンが始まる中で、業績が良い銘柄は物色されやすい」(藤原氏)という。
TOPIXは0.96%安で取引を終了。東証1部の売買代金は2兆3941億6200万円だった。東証33業種のうち31業種が下落。下落率上位には、鉱業や不動産業、非鉄金属が並んだ。上昇したのは精密機器、食料品の2業種だった。
トヨタ自動車やソニーグループなど主力の輸出関連株が安かったほか、三菱UFJフィナンシャル・グループなどの銀行株もさえない。ファーストリテイリングやソフトバンクグループも下落し、指数の重しとなった。朝方に上昇していた半導体関連の多くはマイナスに転じたが、レーザーテックはしっかりだった。
東証1部の騰落数は、値上がり441銘柄に対し、値下がりが1656銘柄、変わらずが95銘柄だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 27388.16 -264.58 27351.80 27,330.15─27,564.52
TOPIX 1888.89 -18.24 1886.42 1,883.86─1,899.00
東証出来高(万株) 108646.00 東証売買代金(億円) 23941.62
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