- 2021/07/27 掲載
気候変動問題への対応支援、マクロ経済の安定に貢献=日銀総裁
気候変動問題への政策対応は国会・政府が重要な役割を果たすものだが、中銀としても使命に沿って必要な対応を進めることがますます重要となってくると指摘。その際、市場中立性に配慮し、中銀ができるだけ個別具体的な資源配分に入り込まない工夫が必要だと述べた。
中銀がさまざまな金融資産を購入し資金供給をする場合には、マクロ的な金利水準の変動に加え、個々の金融商品の相対価格にも影響を与えることになる、と指摘。そのため、中銀の政策の影響を考える場合、市場中立性については、ある程度、幅をもって捉えておく必要があると述べた。
日銀は金融政策において、金融機関が自らの判断に基づき取り組む気候変動対応の投融資をバックファイナンスする新たな資金供給制度を導入することにした。黒田総裁は、この仕組みは、気候変動問題を巡る外部環境が流動的な中、情勢変化に柔軟に対応することができるものだと説明。気候変動への対応に向けては、まずは重要であると考えられる施策を開始し、変更が必要であればその時に修正していくという姿勢で臨むことが肝要だと述べた。
(杉山健太郎、和田崇彦 編集:山川薫)
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