- 2021/08/09 掲載
仏ルノー、中国吉利とハイブリッド車合弁に向け枠組み合意
実現すれば、吉利の技術やサプライチェーン(供給網)、生産設備を用いて中国でルノーブランドのHVを生産・販売する。ルノーは販売とマーケティングを中心に担う。
提携の一環として、吉利の「リンク・アンド・コー」ブランドのHVを韓国で共同展開する道も模索する。ルノーは韓国で20年以上にわたり生産・販売を行っている。
合弁会社はまず中国と韓国に重点を置くが、急速に成長するアジア市場にも拡張する可能性が高い。
事情に詳しい関係筋によると、吉利とルノーは合弁会社向けに完全な電気自動車(EV)の開発を進めることも検討しているという。
新たな合弁会社は、吉利が2019年に創設した独ダイムラーとのEV合弁会社をモデルにしている。ただ、ルノーとの合弁はダイムラーとの合弁とは完全に別になる。
関係筋によると、吉利とダイムラーの合弁が折半出資なのに対し、ルノーとの合弁会社は吉利が支配権を握る可能性がある。
吉利にとってルノーとの合弁は、他のメーカーとの提携を通じて技術や供給網、製造設備などを共有し、EVなど将来の技術の開発コストを下げる戦略の強化につながる。
一方、東風汽車集団との合弁を昨年解消したルノーにとっては、中国で再びプレゼンスを築くことが可能になる。
ルノーと日産自動車は、ルノーが東風汽車との合弁を解消するまで、共に東風を中国の提携先としてきた。
ルノーと日産もアライアンスパートナーとして車体や部品などを共有し、設計、生産、販売に共同で取り組んできた。
ルノーと吉利の新たな提携がルノー・日産のアライアンスにどのように影響するか現時点では明らかでない。
日産の幹部2人はロイターに対し、ルノーが吉利と交渉していたことは知らなかったと述べた。また、吉利のサプライチェーンを活用できれば日産も恩恵を受ける可能性があるが、影響を評価するのは時期尚早だとした。
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