- 2021/08/10 掲載
10日の日経平均は続伸、一時2万8000円台回復
前週末に発表された米雇用統計は市場予想を上回り、ダウ工業株30種とS&P総合500種が終値ベースで最高値を更新。新型コロナウイルス感染再拡大に伴う懸念は残るものの、週明けの動きも底堅く推移し、ナスダックは小幅に上昇した。
東京株式市場では好決算銘柄を中心に買いが先行し、一時前営業日比308円57銭高の2万8128円61銭をつけ、7月16日以来の水準となった。その後、麻生太郎財務相が閣議後会見で「今、新たな経済対策や補正云々をやっていることはない」とし、これまで措置した支援策を着実に実行するなどして対応するとの考えを強調したことが伝わる中、急速に上げ幅を縮小した。「政策期待に水を差された」(国内証券)との受け止めが出ていた。朝方の香港株式市場でハンセン指数がさえない動きだったことも重しになった。
市場では「外国人を中心に決算銘柄の物色がみられ商いも比較的にできたが、2万8000円を超えたところでは戻り待ちの売りに押される格好となった」(SMBC日興証券の太田千尋投資情報部部長)との声が聞かれた。
TOPIXは0.36%高で取引を終了。東証1部の売買代金は2兆6076億8300万円となった。東証33業種では、空運業、医薬品、陸運業など20業種が値上がりし、その他製品、非鉄金属、石油・石炭製品など13業種は値下がりした。
業績見通しの上方修正を発表した三井金属鉱業や、自社株買いを発表したNTTが買われたほか、日経平均への寄与度の大きいファーストリテイリングやソフトバンクグループ、エムスリーがしっかり。業績予想の下方修正を発表した大幸薬品は売られた。
外食や百貨店、旅行・レジャー関連、空運、陸運といった「リオープン(経済再開)」銘柄が買われ「まだコロナのピークアウトの兆しは見えにくいが、先回りする動きも出始めているようだ」(別の国内証券)との声が聞かれた。一方、バンダイナムコホールディングスやソニーグループ、任天堂といったゲームに関連した銘柄の一角はさえない動きだった。
東証1部の騰落数は、値上がり1311銘柄に対し、値下がりが790銘柄、変わらずが88銘柄だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 27888.15 +68.11 27887.03 27,808.54─28,128.61
TOPIX 1936.28 +6.94 1933.69 1,932.10─1,950.63
東証出来高(万株) 108759.00 東証売買代金(億円) 26076.83
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