- 2021/08/24 掲載
米中古住宅販売、7月は2カ月連続で増加 価格は前月から値下がり
[ワシントン 23日 ロイター] - 全米リアルター協会(NAR)が23日に発表した7月の米中古住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比2.0%増の599万戸と、2カ月連続で伸びた。住宅在庫がやや改善したほか、価格も前月から値下がりした。
市場予想は583万戸。前年同月比では1.5%増えた。
地域別では、中西部や南部、西部で増加。北東部は横ばいだった。
販売価格は中央値で35万9900ドルと、前月に付けた過去最高水準の36万2800ドルから下落。一方、前年比ではなお17.8%値上がりした。
住宅在庫は132万戸と、前年の123万戸から増加。販売ペースに基づく在庫の消化期間は2.6カ月と、前月の2.5カ月からやや拡大したものの、適切な需給バランスとされる6─7カ月を引き続き大幅に下回った。
NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ユン氏は声明で、在庫が増加し始めており、需要の逼迫は和らぐ見通しとしながらも、「住宅販売の伸びの多くは依然として高価格帯で見られ、中・低価格帯では持ち家がまだ少なすぎるため、それほどの伸びは見られない」と述べた。
オックスフォード・エコノミクス(ニューヨーク)のリードエコノミスト、ナンシー・バンデン・ホーテン氏は「中古住宅市場は今後、力強い需要と比較的低水準にある住宅ローン金利に支えられる」と予想。ただ、在庫が薄いことで価格が下がらず、多くの住宅購入希望者の手に届かない可能性があるとの見方も示した。
リアルター・ドットコムのチーフエコノミスト、ダニエル・ヘール氏は「販売の勢いの維持には景気回復の継続が鍵になる」と指摘。新型コロナウイルスの感染拡大などで景気回復が阻害されれば、住宅販売の伸びは頓挫すると警告した。
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