- 2021/08/26 掲載
韓国中銀、コロナ禍後初の利上げ 家計債務抑制へ
[ソウル 26日 ロイター] - 韓国銀行(中央銀行)は26日、政策金利 を25ベーシスポイント(bp)引き上げて0.75%にすることを決定した。アジアの主要経済として初めて、新型コロナウイルス流行下で利上げに踏み切った。韓国中銀の利上げは2018年11月以来、約3年ぶり。
超緩和的な金融政策により需要が過熱しているとの懸念があった。
ロイター調査ではアナリスト30人のうち16人が25bpの利上げを予想していた。
金利発表後、ソウル株式市場の総合株価指数は下落、通貨ウォンは上昇した。
当局者は5月以降、利上げを示唆してきたが、新型コロナ感染拡大を受けて行動制限が実施される中、最近では利上げ観測が弱まっていた。
アナリストは、家計債務の増加や住宅価格高騰で金融安定が脅かされており、中銀は先手を打つ必要があると指摘する。
キャピタル・エコノミクスのアナリスト、アレックス・ホームズ氏は「今後数四半期、引き締めが続くと予想する根拠がある」とし「今日の利上げ後も、政策金利は過去の基準で見て非常に低い。中銀は金融リスクを抑制するため、さらなる引き締めを望む公算が大きい」と述べた。
中銀は26日、今年の経済成長見通しを4%で据え置いた。一方、消費者物価指数(CPI)上昇率の見通しは従来の1.8%から2.1%に引き上げた。
中銀は金融政策声明で「理事会は、金融政策の緩和度を緩やかに調整していく。新型コロナを巡る不透明感はあるが、韓国経済は健全な成長を続け、インフレ率はしばらく2%を上回る見通しだ」と述べた。
アナリストは中銀が来年に金利を引き上げると予想しており、来年末までに1.25%に達するとの見方が大勢だ。
年内は2回の政策決定会合が予定されている。
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