- 2021/08/27 掲載
米国株式市場=反落、アフガン情勢やジャクソンホール会議巡る不安で
主要株価3指数がいずれも下落し、S&P総合500種とナスダック総合は6営業日ぶりの下げとなった。
ダラス地区連銀のカプラン総裁によるタカ派的なコメントの後に売りが強まり、アフガニスタンのカブール空港周辺で爆発が起きたとのニュースを受けてリスクオフムードが広がった。
カプラン総裁はテーパリング(量的緩和の縮小)を巡り、「9月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合で買い入れを調整する計画を発表し、10月またはその後すぐに計画を実行し始めるというのが、引き続き私の考えだ」と述べた。
セントルイス地区連銀のブラード総裁も、FRB当局者はテーパリング計画に関して「まとまりつつある」と語った。
バーデンス・キャピタル・アドバイザーズのポートフォリオ戦略部長、メーガン・ホーネマン氏は「(カプラン総裁の)発言がテーパリングの時期を巡ってやや混乱を引き起こした」とした上で、「個人的には、株式市場は地政学的問題に注目していると思う。地政学的緊張の際には質への逃避が見られる」と述べた。
また「(地政学的緊張によってバイデン米大統領の)国内政策課題から注意がそがれるという懸念を踏まえると、相場がより大幅に下落しなかったのは意外だ」と語った。
米商務省がこの日発表した第2・四半期の実質国内総生産(GDP)改定値は、年率換算で前期比6.6%増加し、速報段階の6.5%増から小幅ながら上方修正された。一方、米労働省が発表した週間の新規失業保険申請件数は前週から増加し、5週間ぶりに悪化した。
S&P500の主要11セクターは、不動産を除く全業種が下落して終了。エネルギーの下落率が最大となった。
個別銘柄では、ディスカウント小売大手ダラー・ゼネラルと同業ダラー・ツリーがそれぞれ3.8%安と12.1%安。輸送コストの上昇で業績に影響が出ると警告した。
香水・化粧品のコティは14.7%急伸。年間の売上高が3年ぶりに増加するとの見通しを示した。
顧客管理ソフト大手セールスフォース・ドットコムは2.7%高。在宅とオフィス勤務を組み合わせたハイブリッド勤務の広がりでクラウドベースのソフトウエア需要が伸びるとみられる中、業績見通しを上方修正した。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を2.99対1の比率で上回った。ナスダックでは1.83対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は82億7000万株。直近20営業日の平均は89億6000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 35213.12 -192.38 -0.54 35449.68 35498.45 35205.10
前営業日終値 35405.50
ナスダック総合 14945.81 -96.05 -0.64 15025.17 15059.63 14939.56
前営業日終値 15041.86
S&P総合500種 4470.00 -26.19 -0.58 4493.75 4495.90 4468.99
前営業日終値 4496.19
ダウ輸送株20種 14723.71 -102.88 -0.69
ダウ公共株15種 931.77 -2.68 -0.29
フィラデルフィア半導体 3370.39 -2.17 -0.06
VIX指数 18.84 +2.05 +12.21
S&P一般消費財 1436.34 -10.57 -0.73
S&P素材 532.11 -3.66 -0.68
S&P工業 879.40 -3.80 -0.43
S&P主要消費財 740.33 -3.72 -0.50
S&P金融 638.94 -3.44 -0.54
S&P不動産 290.15 +0.28 +0.10
S&Pエネルギー 359.77 -5.51 -1.51
S&Pヘルスケア 1568.63 -6.30 -0.40
S&P通信サービス 279.58 -2.05 -0.73
S&P情報技術 2745.17 -17.24 -0.62
S&P公益事業 346.69 -1.21 -0.35
NYSE出来高 7.12億株
シカゴ日経先物9月限 ドル建て 27655 - 35 大阪比
シカゴ日経先物9月限 円建て 27650 - 40 大阪比
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