- 2021/08/31 掲載
川崎重工など、自動搬送ロボットの共同開発とサービス構築に向けた実証実験検討に合意
1.背景・目的
世界に先駆けて超高齢社会が到来した日本においては、高齢者人口の増加やドライバー不足などが社会課題となっており、ラストワンマイル配送のさらなる効率化が求められています。これら社会課題の解決策として、各社は自動運転技術の実用化に取り組んできました。
川崎重工は、2030年に目指す将来像として制定したグループビジョン2030において、今後注力するフィールドを「安全安心リモート社会」「近未来モビリティ」「エネルギー・環境ソリューション」としており、「近未来モビリティ」の一環として、ロボティクスおよびモーターサイクルや多用途四輪車のオフロード走行技術の知見を活かした荒れた路面や段差のある道路でも安定して走行できる自動搬送ロボットを開発しています。
ティアフォーは、オープンソースの自動運転OS「Autoware(*1)」の開発をリードし、自動運転技術を用いたサービスの実現に向けた研究開発を進めています。その一環として、自動搬送ロボットに転用可能な自動運転技術の開発を進めており、これまで自社開発のロボットを利用し、配送コストの削減や人手を介さない新たなサービスの早期実現に貢献するべく実証に取り組んできました。今回の実証実験で行う、自社開発以外のロボットを活用した実証実験の検討はティアフォーとしては初めての取組みとなります。
損保ジャパンは、交通事故の削減や中山間部における移動手段確保など、社会課題解決の手段として期待されている自動運転技術開発を支援するため、「自動運転専用保険(実証実験向けオーダーメイド型)」を提供し、これまでに全国各地の自動運転車による公道実証実験に参加しています。2020年10月には、自動走行ロボット(自動搬送ロボット)による配送や作業に関わるさまざまなリスクに対する包括的な補償で「安心」を支える「自動走行ロボット専用保険プラン(実証実験向けオーダーメイド型)」を開発(*2)し、自動走行ロボット(自動搬送ロボット)の普及を支援してきました。
このような背景から、川崎重工、ティアフォー、損保ジャパンの3社は、ラストワンマイルにおける物流課題の解決に向けた自動搬送ロボットの活用可能性を模索するための協力体制を構築し、地域間における人手を介さない配送を目的とした実証実験を行います。
*1 自動運転OS「Autoware」は、The Autoware Foundationの登録商標です
*2 「自動走行ロボット専用保険プラン(実証実験向けオーダーメイド型)』の開発 https://www.sompo-japan.co.jp/-/media/SJNK/files/news/2020/20201005_1.pdf?la=ja-JP
関連コンテンツ
PR
PR
PR