- 2021/10/06 掲載
ソニーセミコンダクタソリューションズ、「AITRIOS」のサービスを開始
本プラットフォームは、AIカメラなどを活用したセンシングソリューションの効率的な開発・導入を可能にします。サービスの第一弾として、AIデベロッパー、アプリケーションデベロッパー、カメラメーカー/モジュールインテグレーター、システムインテグレーターなど、ソリューション実現の担い手となるさまざまなパートナーに向けて、エッジからクラウドを含めたソリューションを容易に構築するためのさまざまな機能をワンストップで提供します。
本プラットフォームを通じて、エッジとクラウドが共働し、地球環境に配慮した最適なシステムや、パートナーによるエッジAIを用いたセンシングソリューションの普及・拡大を支援し、さまざまな産業に対する新たな価値提供や課題解決に貢献することを目指します。
https://youtu.be/abBj1PS77J4
■環境認識と課題
AIの進化やIoTの普及、デジタルトランスフォーメーションの加速に伴い、イメージセンサーで撮像した画像からデータを抽出し認識を行うセンシング技術を用いた、新たな価値提供やビジネスの課題解決への活用のニーズが高まっています。一方で、スマートフォンをはじめ、セキュリティカメラ、家電、車など、画像を取得・活用するIoTデバイスが増加し続ける中、それらを支えるクラウドシステムへの過度な依存が懸念されています。IoTデバイスから伝送される膨大なデータや、それによるシステム利用時の消費電力の増加が社会的な課題となっています。さらには、個人を特定できるデータをクラウドに保存することに伴うプライバシー上の懸念、データ転送遅延(レイテンシー)の発生、データ改ざんなどセキュリティ上の懸念、緊急時におけるサービス中断時のリスクなど、さまざまな課題がセンシングソリューションの普及・拡大への障害になっています。
■エッジとクラウドの共働/インテリジェントビジョンセンサー「IMX500」
これらの課題解決のために、クラウド側とIoTデバイスなどのエッジ側で負荷を分散するシステム構築が注目されています。データを集中的に処理するクラウドに対し、エッジ側で必要な処理を行うことは、クラウドへの送信データ量と送信後のデータ処理量を減らし、消費電力やデータ転送遅延の改善、プライバシーへの配慮、さらにインターフェースの多いクラウド側に接続しないことによるセキュリティの向上や、エッジ側で完結することによるサービスの継続性(サービス・コンティニュイティ)などのメリットがあります。
ソニーは、2020年5月に世界初(※1)のAI処理機能を搭載したインテリジェントビジョンセンサー「IMX500」を商品化しました。センサーの画素チップとロジックチップを積層させる技術を用いて、ロジックチップにソニー独自のDSP(Digital Signal Processor)を搭載することで、画像データの入り口であり、エッジの始点に位置するイメージセンサー内でAI処理を行うことができます。これにより、センサー自体が高速なAI処理やメタデータの出力を可能にし、さまざまな業界におけるセンサーAIを活用したセンシングソリューションの提供を推進してきました。
※1 イメージセンサーとして。ソニー調べ。(2020年5月14日広報発表時)
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