- 2021/10/23 掲載
米国株式市場=S&Pとナスダック下落、通信サービス株に売り
FRBのパウエル議長は22日、FRBはテーパリングを近く開始すべきだと述べた。ただ、雇用が過度な低水準になおどとまっているほか、来年には新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)によるインフレ圧力が弱まり、高インフレが緩和される可能性があるため、まだ利上げすべきではないとした。
ソーンバーグ・インベストメント・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ショーン・サン氏は、パウエル氏が「タカ派姿勢を強めているようには見えない」と指摘。ただ、投資家はスナップの予想を下回る決算を懸念していると述べた。
スナップは25%超下落。21日発表した第3・四半期決算は売上高が市場予想を下回った。米アップルによるプライバシー規約変更によって、デジタル広告の的を絞ったり、広告の有効性を図る能力が制限されたことが響いた。
これを受け、広告収入に大きく依存している他の通信サービス株が売られた。フェイスブックとツイッターはともに約5%安。S&P通信サービスはセクター別で下落率が最大となった。
インテルは約12%下げた。21日に発表した第3・四半期決算は、売上高が市場予想を下回った。
S&P500とナスダックはこの日下落したものの、週間では主要3株価指数がいずれも3週連続で上昇した。3週連続の上昇は7月上旬以来で初めて。週間上昇率はS&Pが1.6%、ダウが1.1%、ナスダックが1.3%だった。
S&Pセクター別では、一般消費財が下落。アマゾン・ドットコムの下げが重しとなった。インテルの下げを受け情報技術も値下がりした。
半面、金融は上昇。第3・四半期決算が4四半期連続で利益が市場予想を上回った米クレジットカード大手アメリカン・エキスプレス(アメックス)が5.4%高となった。
アナリストはS&P500採用銘柄の第3・四半期決算に対する期待を高めている。リフィティブによると、増益率予想は週初の31.9%から34.8%に上昇した。
ただ、コモンウェルス・フィナンシャル・ネットワークの最高投資責任者(CIO)、ブラッド・マクミラン氏は「企業決算は過去の数値のため、株価が上昇するかどうかは経済が改善するかにかかっている」と述べた。
IHSマークイットが22日公表した10月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は57.3と、前月の55から上昇した。労働力や原材料不足が引き続き製造業への逆風となっているものの、新型コロナウイルス感染状況が落ち着く中、米経済成長が第4・四半期初めに加速した可能性を示唆した。
ニューヨーク証券取引所では、値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.08対1の比率で上回った。ナスダックでは1.30対1で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は110億3000万株。直近20営業日の平均は103億8000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 35677.02 +73.94 +0.21 35607.7 35765. 35533.
2 02 95
前営業日終値 35603.08
ナスダック総合 15090.20 -125.50 -0.82 15158.0 15193. 15021.
7 01 02
前営業日終値 15215.70
S&P総合500種 4544.90 -4.88 -0.11 4546.12 4559.6 4524.0
7 0
前営業日終値 4549.78
ダウ輸送株20種 15771.95 +154.82 +0.99
ダウ公共株15種 921.43 +5.94 +0.65
フィラデルフィア半導体 3370.28 -41.77 -1.22
VIX指数 15.43 +0.42 +2.80
S&P一般消費財 1525.03 -10.17 -0.66
S&P素材 532.71 -0.90 -0.17
S&P工業 885.75 +2.65 +0.30
S&P主要消費財 740.73 +5.61 +0.76
S&P金融 675.17 +8.83 +1.33
S&P不動産 297.94 +1.94 +0.66
S&Pエネルギー 439.56 +4.06 +0.93
S&Pヘルスケア 1534.41 +5.73 +0.38
S&P通信サービス 269.62 -6.30 -2.28
S&P情報技術 2782.04 -9.28 -0.33
S&P公益事業 341.64 +1.59 +0.47
NYSE出来高 8.05億株
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 28755 - 115 大阪比
シカゴ日経先物12月限 円建て 28730 - 140 大阪比
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