- 2021/10/28 掲載
豪3年債利回りが急騰、中銀が買い入れオペ見送り
同国債利回りは0.50%まで上昇、中銀の目標である0.1%を大幅に上回っている。
中銀は現在0.1%の政策金利を引き上げるのは2024年以降になるとの見通しを示しており、3年債利回り目標がこの見通しの核をなす。同利回りを目標水準に維持できなければ、市場の早期利上げ観測が強まることになり、22年半ばまでの利上げも想定に入ってくる。
金利先物は早ければ来年5月に利上げがあるとの見通しを織り込む水準にあり、3年債先物は19年半ば以来の安値を付けた。
ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)の経済・市場担当ディレクター、タパス・ストリックランド氏は「市場は来年半ばまでの50ベーシスポイント(bp)の利上げと、来年末までの100bpの利上げを織り込んでいる」と指摘。
RBAは次回11月3日の理事会で、利回り曲線目標の堅持を表明するか、目標を緩めるあるいは撤回するなどして対応するよう迫られている。
コモンウェルス銀行(CBA)の豪経済担当責任者、ガレス・エアード氏は豪経済の見通しは新型コロナウイルスワクチン普及により改善し、労働市場は当初の懸念に反し、底堅さを示していると分析。
22年5月ごろには、RBAが資産買い入れ策を終了できるまでに経済成長が加速し、インフレ圧力が強まっているだろうと予想した。
同氏は利上げ開始時期の予想を従来の23年5月から来年11月に前倒しし、政策金利が0.25%に引き上げられるとした。24年第3・四半期までに追加利上げが4回行われ、政策金利が1.25%に到達すると見込む。
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