日本製鉄の事業利益8000億円へ　今期2度目の上方修正　鋼材価格改善

［東京　２日　ロイター］ - 日本製鉄は２日、本業のもうけを示す２０２２年３月期（国際会計基準）の連結事業利益を６０００億円から８０００億円（前期は１１００億円）に引き上げた。上方修正は今期２度目となる。鋼材価格の改善、グループ会社の損益好転が寄与している。

コロナ禍からの回復が続いており、国内外の鋼材需給は引き続きタイトな状況となっている。特定顧客向けの鋼材価格の値上げにも取り組んでおり、修正した２０００億円のうち、９００億円はマージンの改善となった。

純利益予想も３７００億円から５２００億円（前期は３２４億円の赤字）に引き上げた。ＩＢＥＳがまとめたアナリスト８人の通期純利益の予想平均は４０１１億円で、会社計画はこれを大きく上回っている。

通期の単独粗鋼生産見通しはこれまでの４０００万トンから３９７０万トンにわずかに引き下げた。前期は３３００万トンだった。 ２１年４―９月期の純利益は２９８７億円（前年同期は１９１１億円の赤字）だった。瀬戸内製鉄所呉地区鉄源設備は計画通り休止。事業再編損として５０３億円を計上した。