- 2021/11/02 掲載
中国不動産株式・債券が下落、陽光城の債券交換提案受け
陽光城は1日、同社の米ドル債の一部を現金と新発債の組み合わせと交換する案を債権者に示したと明らかにした。新たに発行する債券には、創業者の保証を付ける。流動性を改善し、デフォルト(債務不履行)を回避することが目的で、残る米ドル債についても条件変更に向け債権者の同意取り付けを目指している。
格付け会社のフィッチ・レーティングスは2日、これをディストレス債の交換と見なすとして、陽光城の格付けを「B-」から「C」に引き下げた。ムーディーズ・インベスターズ・サービスもこれより先に、流動性リスクから陽光城の格付け(コーポレート・ファミリー・レーティング)を「B2」から「Caa2」に引き下げた。
ムーディーズは「陽光城は期限を迎える債務の返済に全てのキャッシュ保有を動員できない可能性がある。大半がプロジェクト会社に属しているためだ。さらに、合弁企業に対する陽光城のエクスポージャーは大きく、キャッシュフローの管理能力が制限される可能性がある」とした。
国内の格付け機関、中誠信国際は陽光城を格下げの可能性があるウォッチリストに入れたほか、大公国際資信評価は1日、債務返済資金を巡る不透明感を背景に陽光城の見通しをネガティブに引き下げた。
陽光城からは今のところコメントを得られていない。
香港の本土不動産株、CSI300不動産A株指数、陽光城の株価はいずれも下落。陽光城の債券は2日連続で急落。
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