- 2021/11/02 掲載
英BP、自社株買い12.5億ドル追加 第3四半期は増益
新型コロナウイルス禍からの景気回復に伴いエネルギーの需要が高まる一方で供給が細り、世界的に天然ガスや電力の価格が高騰している。
BPは、冬季の需要がピークとなる今後数カ月は天然ガス価格が高止まりすると予想した。
第3・四半期の純利益は33億2000万ドルで、アナリスト予想(30億6000万ドル)を上回った。
第2・四半期は28億ドル。コロナ禍で需要が落ち込み価格が急落した前年同期は8600万ドルだった。
今年第3・四半期は、好調なトレーディング部門が寄与。期間中は天然ガスや液化天然ガス(LNG)価格が大きく変動したが、関係者の情報によると、BPのトレーディング部門は少なくとも5億ドル稼いだとされる。
バーナード・ルーニー最高経営責任者(CEO)は「コモディティー価格の上昇は確かにプラスだったが、四半期ベースで現金を潤沢にして財務強化と株主への配分増や、戦略的転換に投資するという方針を実行できたことが、何よりも嬉しい」と述べた。
BPは第3・四半期に9億ドルの自社株買いを実施。22年初めまでにさらに12億5000万ドル分買い戻す方針を示した。BPはかねてより余剰現金の60%を株主リターン向上に充てると約束している。
純債務は320億ドル。第3・四半期の327億ドルから減少した。
化石燃料の長期的需要見通しはなお不透明。
BPは今後数十年で温室効果ガスの排出量を大幅に削減する計画で、そのために再生可能エネルギー生産能力を30年までに20倍にするとともに石油生産を40%減らし、低炭素投資により多くの資金を振り向けることにしている。
PR
PR
PR