- 2021/11/09 掲載
ソフトバンクG、中国リスク直撃=投資損益「真冬の嵐」も強気―孫会長兼社長
中国政府によるIT企業への規制強化がソフトバンクグループ(SBG)の業績を直撃している。8日発表した2021年7~9月期連結決算(国際会計基準)は、投資先の中国企業の株価が規制強化で下落したため、純損益が3979億円の赤字(前年同期は6274億円の黒字)に転落した。ただ、孫正義会長兼社長は傘下のベンチャー投資ファンドの損益好転に強気の姿勢を崩していない。
「真冬の嵐のど真ん中だ」―。孫氏は8日の記者会見で、決算をこう総括した。SBG本体で保有する中国電子商取引最大手アリババ集団株の資産価値が下落。さらに主力のソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)が投資する配車サービス大手「滴滴出行」など中国企業の株価低迷が響き、投資損失は3カ月間で1兆6000億円を超えた。
それでも、ファンド投資について、孫氏は「『金の卵』を産み続ける仕組みができてきた」と手応えを口にする。今年度の上場件数は31件を目指しており、昨年度(14件)の倍以上を見込む。
日本企業への投資も始めた。SBGは10月、SVFを通じてバイオベンチャー企業のアキュリスファーマ(神奈川県藤沢市)に投資したと公表した。近く2号案件への投資を決めるといい、孫氏は「日本の銘柄も徐々に増えていく」と攻めの構えだ。
【時事通信社】
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