- 2021/11/09 掲載
米国株式市場=最高値更新、テスラ売られ終盤に上げ幅縮小
[ニューヨーク 8日 ロイター] - 米国株式市場は小幅高で取引を終えた。インフラ投資法案の可決を好感し、序盤に値を上げたが、テスラ株の下げが重しとなり終盤に上げ幅を縮小した。
ただ、S&P総合500種とナスダック総合は8営業日連続で終値での最高値を更新。ダウ工業株30種も2営業日連続で最高値で引けた。
テスラはマスク最高経営責任者(CEO)がツイッター上での投票を受けて保有するテスラ株の約1割を売却するとしたことを受けて4.9%下落。マスクCEOは7日、ツイッターのユーザーが売却案を承認すれば持ち株の1割を処分するとツイート。投票には350万人以上が参加し、57.9%が売却を支持した。
この日は景気動向に敏感なシクリカル銘柄や半導体株が上げを主導。フィラデルフィア半導体指数も最高値で引けた。
バイデン政権の看板政策の一つである1兆ドル規模のインフラ投資法案が議会を通過したことを受け、工業株や素材株も買われた。
キングスビュー・アセット・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ポール・ノルテ氏は「週末に、すでに過熱している経済にさらに1兆ドルが投入された。株式市場にとって非常に良い材料と受け止められている」と語った。
キャタピラー、クリーブランド・クリフス、フリーポート・マクモラン、USスチールは2.7─6.5%高。
議会では1兆7500億ドル規模の気候変動・社会保障関連歳出法案が次の焦点となっている。ディーズ米国家経済会議(NEC)委員長によると、下院は来週に同法案の採決を実施する見通しという。
S&P主要11セクターでは素材が1.2%高と最大の上昇率を記録。一方、公益事業は最大の下げとなった。
第3・四半期決算シーズンは終盤を迎えており、5日時点でS&P500種採用企業のうち445社が決算を発表済み。リフィニティブによると、このうち81%がアナリストの予想を上回っている。
暗号資産(仮想通貨)のイーサが最高値を更新し、ビットコインが最高値近辺を付ける中、関連銘柄が上昇した。コインベース・グローバル、ライオット・ブロックチェーン、マラソン・デジタル・ホールディングス、マイクロストラテジーは5─18%高。
香水・化粧品のコティは15.1%上昇。通年の売上高見通し引き上げが好感された。
新規上場したネクストドア・ホールディングスは値動きの荒い展開となる中、17%高で引けた。
ニューヨーク証券取引所では、値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.37対1の比率で上回った。ナスダックでは1.21対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は110億株。直近20営業日の平均は106億6000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 36432.22 +104.27 +0.29 36416.46 36565.73 36334.42
前営業日終値 36327.95
ナスダック総合 15982.36 +10.77 +0.07 15995.72 16038.23 15961.81
前営業日終値 15971.59
S&P総合500種 4701.70 +4.17 +0.09 4701.48 4714.92 4694.39
前営業日終値 4697.53
ダウ輸送株20種 16890.40 +46.42 +0.28
ダウ公共株15種 907.00 -11.63 -1.27
フィラデルフィア半導体 3803.33 +46.78 +1.25
VIX指数 17.22 +1.78 +11.53
S&P一般消費財 1641.88 -23.01 -1.38
S&P素材 558.26 +6.79 +1.23
S&P工業 903.05 +3.53 +0.39
S&P主要消費財 752.05 -7.11 -0.94
S&P金融 668.31 +3.45 +0.52
S&P不動産 301.21 -0.05 -0.02
S&Pエネルギー 445.91 +3.91 +0.88
S&Pヘルスケア 1557.10 +8.23 +0.53
S&P通信サービス 278.60 -0.45 -0.16
S&P情報技術 2948.56 +16.90 +0.58
S&P公益事業 336.35 -4.95 -1.45
NYSE出来高 8.94億株
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 29705 + 215 大阪比
シカゴ日経先物12月限 円建て 29685 + 195 大阪比
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