- 2021/11/09 掲載
アングル:マスク氏の投稿に揺れるテスラ株、ここ数週間で急上昇
マスク氏は6日、自身が保有するテスラ株の1割を売却すべきかをツイッターのフォロワーに問うた。これに58%近くが売却を支持、株価は8日に4.9%下落した。
昨年12月にS&P500指数に組み入れられて以来、不安定ながらも好調に推移していたテスラ株はここ数週間で急上昇していた。
リフィニティブのデータによると、過去3カ月間のテスラ株の売買代金は1日当たり平均190億ドルで、その他のどの米企業よりも大きくなっている。
テスラ株の詳細は以下の通り。
2021年前半に下落したテスラ株はここ数週間で急騰。10月20日以降、株価は約34%上昇し、この間のS&P500指数の上昇率(3.6%)を大きく上回っている。テスラの時価総額は1兆ドルを突破した。
テスラ株はS&P500指数採用以降で67%上昇。S&P500指数のこの間の上昇率は27%となっている。
S&P500指数採用企業の時価総額のうち、テスラは約2.5%を占めている。テスラが2020年12月に指数に加わった時は1.8%だった。
テスラのバリュエーションはここ数カ月で徐々に低下。アナリストが業績予想を引き上げているためだ。2022年のテスラ株1株当たり利益のアナリスト予想平均は7.92ドルと、2月時点の5.50ドルから引き上げられている。
とはいえ、テスラの予想PER(株価収益率)は依然として非常に高く、S&P500の21倍に対し、現在は150倍で取引されている。
テスラ株に対する空売りは、株価の上昇で一部投資家がポジションをカバーせざるを得なくなったため、今年に入って減少している。
分析会社S3パートナーズが8日公表したところによると、テスラ株の空売り数は2950万株で、1月初めの6060万株から縮小。浮動株に占める空売りの割合は、年初の約8%から3.6%に低下している。ただ、テスラの空売り残高は約361億ドルに達しており、他のどの銘柄よりも規模が大きいという。
テスラをはじめとする自動車会社の株価は、新型コロナウイルス流行に伴う世界的な供給危機といった影響に関連した混乱を背景に今年に入ってから大きく変動している。
テスラの株価は2021年に入ってからこれまでのところ、1営業日当たりの変動率2%を99回経験している。これに対し、フォード・モーターは79回、S&P500指数はわずか5回にとどまっている。
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