- 2021/11/11 掲載
午後3時のドルは113円後半、買い一巡後は達成感で利益確定優勢に
ただ、さらに円高が進む展開とはなっていない。
各国のインフレ動向に市場の関心が集まる中、10月米消費者物価指数(CPI)は前年同月比6.2%上昇と31年ぶりの大幅な伸びを記録した。米10年債利回り、米5年債利回りとも急上昇し、ドルは全面高となった。
東京時間でも朝方からドルは強く、一時114.15円まで上昇した。しかし、それ以上上値を試す勢いはなく、午後に入ると大台達成によるドル買い一服感も生じ、徐々に利益確定売りが優勢となった。
きょうは米国市場が休場となるため、取引も薄くなっているという。
市場では「(CPIの結果を受けて)間違いなくマーケットはインフレへの警戒感を強めており、FRB(米連邦準備理事会)がもう一段、タカ派化するのではないかとの期待が高まっている」(野村証券・チーフ為替ストラテジスト、後藤祐二朗氏)との意見が聞かれた。
後藤氏は、米国のインフレ高進は政治にとっても重要な課題になり得るとみており、今後、バイデン米大統領がどのように対応するかも注目されるという。
ドル買いが進む裏で豪ドルや英ポンドは軟調。豪ドル/円は83.30円付近、英ポンド/円は152.93円付近で推移している。
これまで豪ドルや英ポンドは、中銀のタカ派的な姿勢が支えとなり上昇していたが、足元では調整ムードとなっている。市場では「英中銀が利上げを見送ったことに加え、最近は資源価格の高騰も落ち着いており、目先、英ポンドや豪ドルの上昇の勢いは弱まりそうだ」(国内銀行)との意見も聞かれた。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 113.93/95 1.1477/81 130.78/82
午前9時現在 113.89/91 1.1484/88 130.81/85
NY午後5時 113.90/92 1.1478/82 130.73/77
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